あけっぴろげてあらいざらいのあるがまま



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G/N対決・習近平のミス(その1;ミスの数々)

習近平(中国共産党)の目指す世界制覇....いわゆるグローバリズムと、
トランプ大統領のアメリカ第一..............いわゆるナショナリズム。
二つの対決は、トランプのナショナリズムの勝利が明白になった。

トランプの一貫した中国潰しの戦略によることも大きいが、
習近平自らのミスにより招いた結果でもある。
今日は、習近平のおかしたミスを解析してみたい。


エリザベス女王から不評を受けた。

習近平は2015年10月にイギリスを訪問し女王に会っている。
2015年といえば中国絶頂期の時である。
習近平一行にそうした驕りがありエリザベス女王は怒った
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今は昔の話だが、かっては七つの海を支配したイギリス連邦。
そのトップであるエリザベス女王は絶対に政治に口を挟まない。
そんな女王が王位にある間に唯一語った苦情が今回の中国の非礼だったという。
(チャールズ皇太子は晩餐会も欠席した)
エリザベス女王を今も崇めているイギリス連邦諸国が多い。
それら民が中国に嫌な感情を抱く者も多かったと思う。
ボデーブローのように、後々、響いてくることになる。


トランプとの約束を果たさなかった。

習近平がアメリカを訪問した時、トランプ邸に招かれた。
その時、二人は4っつの約束をした。
100日間の猶予の中でそれらの約束を守るべきことも約束した。
が、その100日間、習近平は何も動かなかった。
トランプは、その時点で習近平を信用できない男と見限った。
が、習近平は呑気だった、それに気づかなかった。
逆にうまくいっているように党内で吹聴していた。
共産党もその習近平の意見を受け入れていた。
それが急に貿易戦争が始まったのだから皆が慌てた。
習近平はトランプを見誤ったのだ。
何故に見誤ったのか。
中国側の情報入手先はオバマ政権の時と同じだった。
民主党筋でありマスメディア筋だったのだ。
どちらも反トランプだ。
トランプ憎しで見るので正確にトランプを掴めないのだ。


北朝鮮との密約がばれていた。

シンガポールでの米朝会談の前後に金正恩は習近平と会っている。
その時に話された内容が米国に漏れていた。
習近平は金正恩に言った。
「長引かせろ」
「トランプの大統領任務は一期だけで次がない」
アメリカの反トランプ筋(マスコミ)は、
トランプは一期だけで終わると確信しそれを中国に伝えていた。
それを聞いたトランプ「何を!」と中国潰しの手を早めた。


古来の中国の戦略をとらなかった。

私の過去のブログ(2018年4月19日)に書いたとおり、
中国には古来より相手に勝つための戦略があった。
次のような戦略だ。

1、敵の自己満足を引きだして警戒態勢をとらせない。

2、敵の助言者をうまく利用する。

3、勝利を手にする為、数十年、あるいはそれ以上、忍耐する。

4、戦略的目的のために敵の考えや技術を盗む。

5、長期的な競争に勝つ上で軍事力は決定的な要素ではない。

6、覇権国はその支配的な地位を維持するためには、

  極端で無謀な行動さえとりかねない。

7、勢いを見失わない。

8、自国とライバルの相対的な力を測る尺度を確立し利用する。

9、常に警戒し、他国に包囲されたり、騙されたりしない様にする。


習近平は、赤字で示した5点を守らなかった。
というより、次の如くその反対をした。
1、100日の約束を守らずに反感を買った。
3、勝利を急ぎすぎた。
5、南シナ海で軍事力を恣意した。
8、トランプの技量を見誤った。
9、一帯一路で逆に打って出た。


勝てない喧嘩をする骨頂

アメリカは貿易赤字の解消に中国からの輸入品の関税をあげた。
中国は、すぐに反発し、アメリカからの輸入品の関税をあげた。
馬鹿か、中国!
私も以前のブログで書いた。
輸入額がアメリカと中国では3倍の開きがあるのだ。
勝てる訳がない。
それと、関税を上げれば中国の元安になる。
関税のアップそのものが全て物価にかかる訳ではない。
そんなの小学生でも解る。

  実は、私.....
  習近平は、こんな負けることが解っている関税合戦を
  しないだろうと読んでいた。
  で、ブログにもそのように予想して書いて来た。
  その私の予想が見事に外れた。
  習近平は、こんな馬鹿だとは思わなかった。

それなのに、反発して中国も同じ輸入額の関税をあげた。
トランプはしめしめと思った筈だ。
泥沼の貿易戦争に引きこめる。
そんなトランプの思惑(明日書く)が読めないなんて....
指導者失格だ。

by yosaku60 | 2018-08-14 15:16 | 時事放言 (NEW) | Comments(0)

G/N対決・欧州の巻(その5;NATO)

トランプ大統領は集まって決めることを嫌いだ。

NATOも集まりの範疇だ。

トランプはNATOをどう思っているのだろうか。

G/N対決からは少し外れるが今日はそのことを書きたい。

トランプは、

先日(2018711日)、NATOの事務総長との朝食会の場で、

ドイツなどに対して「きちんと費用負担しろ」と文句を言った。


なんでもに食らいつくトランプ大統領と誤解されそうなので、

何故にそうした発言をしたかを私から言い訳したい(笑)。

それは過去に決めたルールがあるからなのです。


そのルールは、2014年に決められました。

どういうルールかというと、

加盟国の軍事費負担は2024年までにGDPの2%までに引きあげる。

それに向けて加盟各国は費用負担の計画を示さねばならない。

というルールなのです。

で、トランプはドイツに「早くしろ」と怒っただけなんです。

さて、全体主義をなんでも否定するトランプだが、

NATOを批判してはいません。

NATOの目的が自分の目的と合致しているからです。


ということで、NATOの目的に関連して喋ります。

発足以来、目的は次の経過のとおり少しずつ変化してきました。


軍事安全保障からスタートした。 

最初は領土防衛のための軍事安全保障に特化していた。


平和維持活動が加わった。

1990年半ばから平和維持(危機管理)活動に関与するようになった。

これらは集団防衛ではないため「非5条任務」と呼ばれた。


活動がグローバル化してきた。

2001年のアメリカ同時テロ以降、脅威はグローバル化したと認定され、

活動もそれに合わせてグローバル化していった。



集団的安全保障の重要性を再認識した。

2014年春、ロシアのクレミア併合を機に集団的安全保障を再認識した。


「対テロ抑止」を活動方針に加えた。

2016年、ワルシャワでの首脳会議を経て「安全供与」から

「対テロ抑止」に力点を移すことを確認した。


ということで、現在のNATOは、テロに果敢に向かうことにしている。

で、テロと立ち向かうことを宣言しているトランプは、

グローバリズムは嫌いだが、NATOには反対していないのです。


さらに、私が思うにNATOはグローバリズムとは言えないと思うのです。

グローバリズムもあるがナショナリズムもあります。

次のような複雑な組織となっています。


NATOの現在の加盟国は29ヶ国です。

が、非加盟国とも網の目のように協力関係を結んでいるからです。

次のような協力関係です。


A;平和のためのパートナーシップ(計50ヶ国)

NATO29ヶ国)+ 旧ソビエト連邦諸国、旧ユーゴスラビア諸国、

欧州の中立国(.21ヶ国)


B;地中海対話(計36ヶ国)

NATO29ヶ国) + アルジェリア、エジプト、イスラエル、

ヨルダン、モーリタニア、モロッコ、チュニジア(7ヶ国)


C;イスターンブル協力イニシアティブ(計33ヶ国)

NATO29ヶ国) + クエート、バーレーン、カタール、

アラブ首長国連邦(4ヶ国)


D;その他の協力関係

日本やオーストラリアやニュージーランドとは、

個別に協力関係を結んでいる。


      (NATO加盟国)

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by yosaku60 | 2018-08-12 14:55 | 時事放言 (NEW) | Comments(0)

G/N対決・欧州の巻(番外編)

欧州とロシアの関係を語る時、忘れてはならない土地がある。
バルト三国の南にあるロシアの飛び地だ。
カリーニングラード州と呼ばれる。
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北のリトアニアも南のポーランドも「EU」に加盟している。
そんな二国に挟まれている状態を「紙のカーテン」と形容されている。
カリーニングラード州は人口約100万人の小さな州である。
( 面積は四国より少し小さい程度)
が、軍事基地があるので、ロシアにとっては重要な土地だ。
ロシアは、2017年5月に、
「カリーニングラードには核兵器を保有している」と公表している。

by yosaku60 | 2018-08-11 11:32 | 時事放言 (NEW) | Comments(0)

G/N対決・欧州の巻(その5;イギリス)

EU(欧州連合)は、欧州におけるグローバリズムだ。

人、物、金、サービスの「四つの移動の自由」を共にする….

ことを掲げて25か国の国がまとまったグローバリズムだ。

大きくなりすぎたので、当然に歪がある。

その歪みに反発したのがイギリス国民だった。

EUよりも自国の主権を優先したいという、ナショナリズムだ。

首題にあるG/N対決のとおりだ。


EU離脱を問う国民投票は20166月にあった。

結果はEU離脱が52%、EU残留が48%で、離脱に軍配が上がった。

EUからの離脱が決まった。

離脱日は決められている。

2019329日だ。

その後、移行期間(~20201231日)があって、完全離脱となる。

この間(約2年)のイギリスはあわただしい。

そのため今、メイ首相はフルに働いている。

それを書きたい。

(写真は2017127日、就任直後、トランプと会談)
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話は飛ぶが、私はメイ首相が好きだ。

前のキャメロンが嫌いだったから、その反動もある。

嬉しいことに、オーストラリア人もメイ首相が好きだ。

先日行われたオーストラリアでの世論調査であるが、

世界で信頼できる国はどこですか、の問いがあった。

一位は英国で、二位が日本だった。

信頼できる世界の指導者は誰ですか、の問いがあった。

一位がメイ首相で、二位が安倍総理だった。

(三位が自国のターンブル首相、トランプ大統領は七位だった)

オーストラリアが日本をそういう風に思ってくれていることは嬉しいことだ。


まあ、それはそれとして、オーストラリアにとって英国は祖国である。

英国首相に信頼感を持つのは当然だ。

だが、好ましい人物でなければ一位にはならない。

メイ首相は、オーストラリアの民にそう思われる処があるのだろう。

何故にメイ首相が信頼されるのか。

そして私が何故にメイ首相を好きなのか(関係ないよね=笑)。

それを書けたら嬉しい。


イギリスの女性首相はサッチャー以来である。

かって、サッチャーは「鉄の女」と呼ばれた。

妥協を許さない政治姿勢から、そのように呼ばれた。

では、メイ首相がどう呼ばれているか。

「氷の女=the Ice Queen」と呼ばれている。

メイ首相は保守党の党首選に際し自分のことを次のように語っている。


「私は昼食を食べながら人の噂話などはしません」

「議会のバーでお酒も飲みません」

「感情を露骨に表すことも多くありません」

「目の前の仕事に淡々と取り組むだけです」


そうなのです。

メイ首相は自分の考えを余り出しません。

そして政治家同士が馴れ合うことを嫌うのです。

こうしたことから「氷の女」と呼ばれたようです


私がメイ首相に持つ印象をひとことで言うと「信念の人」です。

正しいと決めたらブレないところが素晴らしい。

それに潔さがある。

周囲の状況から自分の考えを変えなければならない時がある。

そうした時は、その変更を正直に公表しその方向に進む。

信念があるが執着せず柔軟性もある。


その例をあげてみる。

彼女はキャメロン政権において一閣僚であった。

その時代からEUに関し懐疑感を感じていた。

が、基本的にはEU残留派に属し国民投票でも「EU残留」とした。

で、国民投票の結果、EU離脱が決まった。

メイ首相は、国民投票した時の自分の思いを封印した。

国民がそう望むなら、自分はそのために働かねばならない。

EUを離脱した後、どうしたら国民が幸せになれるか。

それだけを考えた。

そして、ここまでやってきた。


メイ首相は、閣僚時代、キャメロンの中国寄りの政策に疑問を抱いていた。

中国の過度な進出はイギリスの安全保障上に問題がある、と思っていた。

で、就任直後に、

中国資本によるサマセットの原子力発電の決定を延期(凍結)した。

とはいいながら、

イギリスの発展に中国は無視できないという考え方も持っている。

好きだ、嫌いだ、との感情に走ることがない。

マレーシアのマハテール首相とよく似ている。

で、50名ほどの財界人を引き連れて習近平に会いに行っている。

EU離脱後のイギリスに経済上の間口を広げておこうというのだろう。


ただ、抑制しながらの中国訪問だった。

交渉にあたっては知的財産の保護、安全保障上の制約に言及している。

具体的な行動も伝わっている。 

中国はメイ首相に一帯一路構想についての協力を要望した。

が、国際的な基準を満たしてないと協力への覚え書きに署名していない。

香港返還の際、イギリスは中国に「50年間の一国二制度」を約束させている。

が、中国はその約束を破って香港の民に言論弾圧をしている。

そのことについても、ひとこと釘を刺したと報じられている。

メイ首相のこうした剛柔合わさったバランス感覚が素晴らしい。


さて、そんなメイ首相だが、政権維持に苦労している。

先日、閣僚の二人が辞任した。

メイ首相のEU離脱策が、EUに寄り添う感があって手ぬるいとの理由だ。

現在、メイ首相はEU離脱後もEUと良好な関係でいたいと苦慮している。

ドイツのメルケルもメイ首相の路線に賛同している。

が、果たしてどういう決着になるのだろうか。

メイ首相は、EU離脱について「円滑で秩序のあるものにしたい」としている。

それがなかなか難しいのだ。

難しいことを列挙してみる。


1、アイルランドとの国境問題に方向つけをする。

   私はこの紛争については詳しくない。

   ただ、EU側から秩序ある離脱の条件に加えられているらしい。


2、 イングランド、スコットランド、ウェールズ、

   英領北アイルランドを纏めること。

   イギリスではこれらはある種の自治州的な存在である。

   これらの全てをイギリスとして一つにまとめるのは難しい。


3、離脱後のイギリスの経済的基盤を整える。

     離脱後の自立に向けたソフトランディングを目指している。


ということで、メイ首相にとってやるべきことが多い。

そんな忙しい中で、メイ首相は世界のことにも目を向けている。

中国の南シナ海の実効支配を許すまい、との考え方を持っている。

アメリカの南シナ海の自由の航行作戦に参加している。

日米が主張している北朝鮮の制裁(瀬どり監視)にも協力してくれている。


ちょっと、言葉を挟みたい。

米、英、仏が参加して行われた南シナ海の自由航行作戦だが、

南シナ海は、米、英、仏より日本の方が近い。

それなのに、日本が何故に参加しないかとの論争があった。

が、日本人よ、安心して欲しい。

遅ればせながら本日、日本の海上自衛隊の出動が決まった。

9月からの二カ月間、ヘリ空母の「かが」が

南シナ海、インド洋の国々を訪問するという。

自由の航行作戦には参加できなかったが、

中国を抑えるに十分な恣意活動だ。

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さて、とりとめもなくいろいろ書き進んでしまった。

20201231日のイギリスのEU離脱について、.

ドイツのショイブル財務省が次の様に言っている。


EUの人々はドイツにリーダーシップを求める」

「が、ドイツが指導力を発揮した途端、ドイツが批判される」

「そういうことが何度もあった」

「そうした時、英国の存在が大きかった」

「英国がそうした批判のバランスをとってくれた」

「英国が関与すればするほどEUは上手く機能した」

「その英国がEUから消えたら、EUはどうなるのだろうか」


ということで、

イギリスは、をどういう調整のもとでEUを離脱することになるのだろうか。

今後の欧州、強いては世界に大きな影響がある。

英国、そしてメイ首相の今後に注目してゆきたい。


by yosaku60 | 2018-08-10 22:37 | 時事放言 (NEW) | Comments(0)

G/N対決・欧州の巻(その4;ドイツC)

昨日の続きです。

エトセトラ(難民問題、支持率)

ちょとばたばたしたところから話を始めよう。
トランプ大統領はメルケルが好きではない。
見てくれ、これは外国のテレビ放映だが、字幕には「handshake!」と書いてある。
握手している写真を撮りたい記者が握手を要望するが、トランプは応じない。
メルケルとなんか握手するかい、と言わんがばかりのトランプの表情だ。
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この時は、とうとう最後まで握手をしなかった。
これは去年の3月17日の写真だからトランプにとって就任2ヶ月目ということになる。
トランプは大統領就任当初からメルケルが嫌いだったのだ。
アメリカの敵である中国とべったりし過ぎるからだ。
そんなメルケルが主導し引っ張っている現EUも好きではない。
少し後になるが、トランプがフランスのマクロン大統領に言ったそうな。
「マクロン君、EUから離脱しなよ」
........

トランプの目から見えるEUを勝手に想像してみる。
EUの中心の3国は、イギリス、ドイツ、フランスだ。
それにちょっと大きなイタリアとスペインがくっついていて、
あとは、小さいのがいっぱいくっついているだけの組織だ。
そういうのがグローバル化してなんとかまとまろうともがいている。
そんなのうまくいくわけがないだろう。
と思っている筈だ。

主要3国だが、イギリスの離脱が既に決まっている。
ドイツはメルケルが強引すぎて話にならない。
あとはフランスが変われば良い。
EUは要らなくなる。
マクロンに話した冒頭の言葉はあながち冗談ではない。
トランプの本心が入っているのではなかろうか。
......

さて、
トランプがこんな風に思っているEU、問題は大きく分けて二つある。
経済問題と難民問題の二つだ。
で、まずは経済問題だ。
つい最近までドイツの独り勝ち(フランスはまあまあだけど)で進んできた。
ドイツ(具体的にはメルケル)はそのパワーを持って他国に政策を押し付けた。
メルケルは借金が嫌いだ(笑)。
経済が思わしくない国が景気浮揚のために財政出動(借金)をするのを嫌う。
あくまでも構造改革と金融改革と財政出動は同時でなければならないと主張する。

メルケルの言うのも無理もないところがある。
EUの国には生産性を挙げることに頑張らない甘えた国が多い。
かといって一旦財政出動してして景気の底上げをしないと経済が始動しない。
メルケルはそれも許さないのだ。

まあ、ざっといえばこんな調子でEUの中がごたごたしている。
そして、今、中国の景気と同調してドイツの先行きも怪しくなってきている。
ドイツはおまけにドイツ銀行の処理も控えている。
この先ドイツがどのようにEUを引っ張っていけるだろうか。
......


さて、次が難民問題だ。
これが実にややこしい。
(イギリスがEUから離脱した理由も難民問題であった)
難民問題をEU全体の問題として扱うのはグローバリズムである。
そのグローバリズムに各国が耐えれなくなってナショナリズムが台頭してきた。
自国の利益を優先しできるだけ難民問題には関わりたくないと言うのだ。
無理もない。
最初の頃の難民はまだ良かった。
イラク、シリアの戦火を逃れてくる難民が多かった。
そうした難民をEUは温かく迎えた。
ドイツも率先して迎えた。
(写真は難民を暖かく迎えるドイツのミュンヘン市民)
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ドイツにはもともと移民を迎えるベース(歴史)がある。
が、難民も変わって来たので、そうしたムードも少しづつ変わってきた。
「EUが暖かく迎えてくれる」という噂が広まった。
すると「貧しい」というだけでEUに来るようになったのだ。
政治難民ではない、いわゆる経済難民だ。
経済難民と解ると本国に送り返されることもある。
が、そうした審査がでる間は食べものと当面のお金が支給される。
それを目当てに簡単に国を超えて侵入して来る人が増えたのだ。

もっとひどいことが起こって来た。
主にリビアから来る難民だがマフィアがその渡航を斡旋し出したのだ。
リビアから近いのがイタリアだ。
そうしたマフィアに斡旋された難民がイタリアに押し掛けるようになった。
イタリアが怒った。
「政治難民は引き受ける」
「が、何故にマフィアの手助けをしなければならないのか」

難民を引き受けようとメルケルはEUに発破をかける。
が、アフリカやシリアの難民にとってドイツはもっとも奥地になる。
ドイツに行きたくとも途中の国々で止められてしまう。
その途中の国で問題が起こる。
ドイツに達する前に問題が起こるのだ。
ドイツ国内にしても問題(温度差)がある。
難民はドイツに来るにしてもまずは南の州に入る。
オーストリアに接するバイルン州だ。
バイルン州の民衆にとっては余りにも多い難民に音をあげだした。

そんなドイツ国民がさらに怒りだした事件があった。
2015年9月、メルケルがハンガリーのブタペストに行った時だ。
そこには80万人の難民が集まっていた。
その中の一人の少女の訴えに負けたメルケルが突然に言った。
「ここにいる難民の全てを受け入れる」
EUに諮った訳ではない、メルケルの独断で決めたものだ。
その独断すぎる行為にEUのあちらこちらから批判が出た。

ドイツの国内からも批判が出た。
その批判が表面化したのが、昨年(2017年9月)の総選挙だった。
それまで一人の議員もいなかった極右政党が第3党に躍り出たのだ。
「ドイツのための選択肢(AfD)」という名の政党だ。
次のような過激な公約を掲げた政党だ。

1、ユーロ圏より脱退
2、外国資本によるイスラム寺院建設禁止
3、モスリム女性の全身を覆うチャドルの着用禁止
4、国境管理の強化
5、歴史教育の見直し
6、脱原発・再生可能エネルギー政策の見直し
7、徴兵制復活

この選挙での各政党の支持率(票数)は次の通りだった。
一位;33%.........CDU・CSU(キリスト教民主・社会同盟)
二位;20.5%......SPD (ドイツ社会民主党)
三位;12.6%......AfD(ドイツのための選択肢)
四位;10.7%......FDP(自由民主党)
(あとは省略)

一位(メルケルが所属する)と二位の票が極端に減った選挙だった。
ドイツは日本とよく似ている。
政権与党は連立でないと票が足りない。
そして野党一党がどんな政党であるかが議会運営に影響する。

一位と二位が連立した場合は極右のAfDが野党第一党になる。
野党第一党を極右政党が占めることに抵抗があった。
で、一位と四位が連立与党となりSPDが野党一党になる案が出された。
が、うまくまとまらなかった。
で、今年の3月になって、ようやく一位と二位の連立で決着した。
ということは、野党第一党は極右政党になったということだ。

想像した通り、メルケルの議会運営は迷走気味である。
これが3年後のメルケルの首相再選はないという理由である。
というか、メルケル自体、任期末まで全うできないかも知れない。
との噂も出ている。
なのに、現在の処ドイツではメルケル後の人材が出ていない。
良いも悪いもEUはメルケルのごり押しで持ち堪えてきた感がある。
そんなメルケルが出たあと、EUはどうなるのであろうか。

ということで、欧州の巻(ドイツ)を終わる。
またも長々と書いてしまいました。

by yosaku60 | 2018-08-09 11:23 | 時事放言 (NEW) | Comments(0)

G/N対決・欧州の巻(その3;ドイツB)

昨日の続きです。

ドイツ銀行ショック

銀行の世界ランク(総資産)の移り変わりをみていると面白い。
まだ中国が伸びて来る前の2012年の世界一は、ドイツ銀行だった。
2位が三菱UFJで、10位内には中国の銀行が一行(中国工商銀行)だけだった。
それから4年の2016年を見てみると上位10位の中に中国の銀行が4行入って来た。
しかも、その4行は、1、2、3、5位の上位に入っている。
凄い急激に伸びたものだ。
この時のドイツ銀行だが、8位に下がっている。
次の年の2017年を見てみるとドイツ銀行は10以内にも入っていない。
さらに今年の2018年だが、ドイツ銀行は14位に甘んじている。
たったの6年間で1位から14位に落ちたのだ。
(15位が三井住友なので、まだまだメガバンクだが.....)
これほどに落ちたドイツ銀行、今後ますます凋落の傾向にある。
何故に、このように落ちてきたのか。
その原因をあげてみる。

1、FRBのストレステストで不合格になり信用を落とした。
   
FRBストレステストとは、アメリカのFRB(米国連邦準備理事会)が行うテストで、財務内容とマネーロンダリングなどの不正がないかをチェックするテストだ。
銀行は信用が命だ、その信用が落ちたのだから大変だ。

2、筆頭株主である海航集団(中国)の存在が怪しい。

ドイツ銀行の歩んできた道を見てみる。
2008年にリーマンショックがあった。
アメリカの金融機関は規模を小さくしようと資産をどんどん売った。
それを買ったのがドイツ銀行だった。
廻りが規模を小さくする中で規模を大きくしていったのだ。
その規模を大きくする方法だがインチキをしていた。
内部の不良債権を外に出ない様に工作して規模を大きくしていったのだ。
こうしたことはいつまでもうまくゆくわけがない。
それが表に出て株価が暴落した。
その暴落を買い支えてくれたのが中国の海航集団だった。
どんどん買い支えて遂にドイツ銀行の筆頭株主になった。
が、この海航集団の内部そのものがまやかしだった。
2018年1月、海航集団の危機(まやかし)が発覚した。
次の中国でのテレビ放映、「海航危機来了.....」がそれだ。
(この写真の下の方に王岐山の名が小さく書かれていることにご注目)
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海航集団が11兆円もの負債を抱えていることがわかったのだ。
この負債の責任は誰がとるのか。
中国では、いろいろなことが起こった。
まずは、ナンバー2の王氏がフランスで事故死した。
事故の翌日、私もこのブログで書いている。


写真を撮ってもらっている時に崖から落ちて事故死したというがなんだか胡散臭い。
さらにもうひとつある。
以前書いた、サンフランシスコ市長の突然死もうさん臭い。


中国には、こうした変死が多い(気持ちの悪い国だ)。
こうした変死は裏に何かまずいことがあるので起こっている。
その証拠を見てみたい。
次の2枚の写真を見て欲しい。

  写真は、8月4日から始まった「北戴河会議」のものである。
  毎年夏に行われる長老と現政権が集う非公式会議である。
  人事や重要政策について議論される。
  2週間の予定の会議であり現在まさに開催中である。
  従って、日本語のものがなく中国の報道からとった。
  で、中国語の映像なので全てを読み切れない。
  が、海航集団のことが話題に上がっていることが解る。
  その内容も漢字なので大体が掴める。

ということで見て頂きたい。
字幕には「5つの会社が海航集団に関わった」と書いてある。
(左が李克強、右が胡錦濤)
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同じく次の写真の字幕には「王岐山と海航集団の繋がり」が書かれている。
現在の政権を「習王体制」と呼ばれるが如く、王岐山は習近平政権の事実上のナンバー2である。(左は実力者の江沢民)
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ということで、これら2枚の写真は何を物語るか。
海航集団は、習近平政権との結びつきが大きい国営企業であるということが解る。
ということは、ドイツ銀行の筆頭株主は事実上、中国政府であるということだ。
中国政府の魔の手がドイツ銀行に伸びていたということだ。
今後のドイツ銀行の再建の難しさが判ろうというものだ。

3、不正取引の賠償金が大きい

ドイツ銀行がアメリカで行った不正取引でアメリカの司法当局から140億ドル請求されていた。結局は54億ドルに縮小され決着したが、この支払いが大きな負担になった。

4、ドイツ銀行自体の負債額が大きい

現在のドイツ銀行の負債額だが、250兆円以上と言われている。
2008年のリーマンショック時のリーマンブラザーズの負債額は70兆円だった。
その3倍以上の負債額である。
もしドイツ銀行が破綻すればどうなるか。
ドイツ銀行が破綻すればドイツ2位のコメルツも危うくなる。
その影響は取引のあるイタリア、ギリシャ、スイスの銀行に及び欧州全体にひろがってゆく。ということは金融のグローバル化も進んでいる現在、政界同時経済危機に及ぶ可能性がある。


5、為替レートの問題でドイツの収益も落ちてきている。

ドイツはEU統一通貨のユーロを使用している。
これまでドイツはロシア、中国の貿易で欧州の中ではひとり勝ちの状態だった。
ひとり勝ちになると通常は使用通貨の価値が高くなってバランスがとれるようになっている。それが経済における通貨の変動相場の原則だ。
だが、ユーロの場合、ユーロ圏の他の国の経済が良くなく、全体としてその原則に乗らない。
ということは、安いユーロで輸出し続けるドイツの独り勝ちが続いてきた。
が、今、中国経済の鈍化と共にドイツそのものが鈍化してきた。
経済鈍化の中でドイツ銀行の再建も難しくなってきている。
以上、1~5の結果、ドイツ銀行の株値はどんどん落ちている。
見てみよう。
d0083068_18291196.jpg
6、こんなドイツ銀行だがメガバンク過ぎて破綻させるわけにいかない.....

ドイツ銀行が破綻するとドイツそのものが危うくなる。
絶対に破綻させてはいけない。
今未だドイツが国策としてドイツ銀行を救済すれば生き残る道があると言われている。
それができない事情がドイツにある、というかメルケル首相にある。
メルケルはこれまでEUの内部にこうした銀行の問題には救済しない主義を通してきた。
それこそ鉄の意志で通してきた。
そのように扱ってきた手前、自分の手でドイツ銀行を救済することができないのだ。
では、どうなるか。
私は、メルケルの後の次の首相が救済すると思っているが、はたしてどうなるか。

エトセトラ(難民問題、支持率)

ごめん、今日も長く書いてしまった。
もうこれで振り返らないつもりで書くとついつい長くなる。
エトセトラ(難民問題、支持率)は、明日にする。

by yosaku60 | 2018-08-07 18:11 | 時事放言 (NEW) | Comments(0)

G/N対決・欧州の巻(その2;ドイツA)

本当の処ドイツの真意はよくわからない。
私は以前に書いて来た「国のアイデンティティー」の項で、
ドイツのアイデンティティーを「現実主義」とした。


今、それを思いだしている。
現実主義すぎて、言葉を変えて言えば、
その場その場過ぎて一貫したものがなく解りにくいのだ。
その原因は、13年も首相を務めるメルケルにあると思う。
メルケルは東ドイツ出身だ。
ということは社会主義を勉強してきているのでグローバリストだ。
そう、グローバリストの中国に接近して当然だ。
ただ、胡散臭い処がある。
メルケルはグローバリストであって人権主義者である。
が、中国に接近する際は中国の人権問題を何の非難もしていない。
その時だけ人権主義を捨てている。
これがなんとも胡散臭いのだ。
メルケルも当たり前にドイツ人(現実主義者)なのだ(笑)。
こんな風に書きだすと前に進まない(笑)。
話を戻して違う観点から切り込む(笑)。

今のドイツだが悩みが多い。


に、既に書いてきたが、今一度整理したい。
ドイツの悩み、それは次の「ABCDE」で覚えると覚えやすい。

A; アメリカのドイツ潰し
B; ブリテッシュ(英国)のEU離脱
C; チャイナリスク
D; ドイツ銀行ショック
E; エトセトラ(難民問題、支持率)

一つ一つ説明しよう(英国のEU離脱は解っているので除く)。


アメリカのドイツ潰し

EUは、もともとロシアとは距離を置いて来た。
が、メルケルは親露政策をとってきた。
ロシアの油田開発に投資してきた。
また、ロシアを敵とするアメリカからも自ら遠ざかった。
原油価格が高い時はそれで良かった。
ロシアもドイツも潤った。
が、原油価格が下がり出した。
一気に状況が急変した。
丁度ウクライナ問題が起こった時期と一致した。
ドイツはロシアとの関係維持が難しくなった。
過去の親露政策、メルケルはEU諸国にどう説明するのだろうか。

又メルケルは就任の早い段階からロシア同様に中国と接近した。
2011年に二国間サミットの協定を調印してからそれが加速した。
メルケル首相は中国を9度も訪問している。
ドイツと中国は助け合う関係でお互いに利益を享受した。
が、中国の経済が失速して助け合う関係にヒビが入り始めた。
トランプが中国に貿易戦争を仕掛けた時期と一致する。
彼は米国を出し抜きロシアと中国から利益を得たドイツを知っている。
欧州ではドイツが敵だ、と言わんばかりに圧力をかけている。
これがアメリカのドイツ潰しだ。
今のドイツにとっては辛い仕打ちである。

チャイナリスク

メルケルはそれほどの政策通で首相になったのではない。
政党間の潰し合いから生まれたような首相だ。
ただドイツ版サッチャー「鉄の女」と言われる意志の強さで支持されてきた。
が、彼女はもともとは物理学者である。
そんなメルケルがコネコネに中国とつきあってきた。
昨年の2国間の貿易量を見ると、中国からドイツへは1000億ユーロ、ドイツから中国へは860億ユーロの多額に亘り、ドイツのGDPはその半分が輸出から得ていることを考えれば、ドイツにとって中国の存在はとても大きい。
で、その貿易だが、中国の交渉相手は李克強である。
李克強は経済学者である。
物理学者と経済学者が経済で戦えば経済学者が勝つに決まっている(笑)。
で、ドイツと中国の関係はコネコネであるが、どちらかと言えば中国が主導している感がある。
そして、ドイツはその関係から抜け出せなくなっている。
その抜け出せない様が右往左往しすぎて何とも醜い。
どんな風に醜いかと言うと、この7月初めにドイツと中国は「22項目の経済協定」に調印した。
ほとんどが工業関係の協定だ。
そのうちの最も大きなものは電気自動車のバッテリー製造工場の建設だ。
中国のバッテリーメーカー「CATL」がドイツに80ヘクタールの工場を造る。
2億4千万ユーロもの投資だそうだ。
こんな大きな投資を受け入れて、いよいよドイツは中国から抜け出れない。
と思ったら、それから20日間しての7月の終わりに中国からの投資阻止に動いている。
ドイツの工作機メーカー「ライフェルト・メタル・スピニング社」の中国買収に拒否権を発動したのだ。
一方で大型協定を結び、他方で拒否する、どうも政策がアンバランスなのだ。
が、細かなことを省き全体を見ると、今や中国の工場ではドイツの会社「KUKA社」のロボットがせっせ、せっせとドイツ車を造っている。
この抜け出れないコネコネ感、ドイツはEUにどう説明するのだろうか。

ドイツ銀行ショック

長く書きすぎたので次にまわします。

by yosaku60 | 2018-08-06 11:56 | 時事放言 (NEW) | Comments(0)

G/N対決・欧州の巻(その1;あらまし)

欧州でのG/N対決は二つの見方がある。
「欧州全体のG/N対決」と
「各国の国内のG/N対決」の二つである。
分けて説明しよう。

1、欧州全体のグローバリズムとナショナリズムの対決

欧州全体をまとめるのが「EU =グローバリズム」である。
そのEUの中に個別の国(ナショナリズム)がある。
ということは、
欧州全体のG/N対決とは「EU」と「各国」の対決である。
しかるに、これが混みいってくると「EUの崩壊」につながる。
もともとが主義主張の違いがあって、
経済規模の違いがある国々の集まりだ。
完全にうまくゆくのは無理がある。
ここに来てそれが現れた。
EUの崩壊にまでゆくかも知れない。
そうした現状に迫ってみたい。

2、各国の国内のグローバリズムとナショナリズムの対決

欧州の各国は、
国の中にグローバリズム派とナショナリズム派がいる。
端的に現れるのが、移民問題だ。
移民受け入れに寛容なのがグローバリズム派である。
移民受け入れを制限したいのがナショナリズム派だ。
どこの国も国内で、この二つが争っている。
どちらかと言えば現在ナショナリズム派が勝っている。
が、その勝り方が、各国ばらばらである。
このばらばら感を書きたい(書けるかな?)

移民問題以外にもうひとつある。
中国への対応の仕方である。
世界制覇を目指す中国のグローバリズム。
その中国を受け入れるのがグローバリズム派であって、
中国に近寄らないとするのがナショナリズム派である。
この二つの勝敗は、最近になって見えてきた。
このことも書きたい。

by yosaku60 | 2018-08-05 11:21 | 時事放言 (NEW) | Comments(0)

G/N対決・中東の巻(その4;その他)

「中東の巻」を一応書き終えたつもりでいたが、少し味気ない(笑)ように思う。
ちょっと書き足りないのだ。
G/N対決としては、もう書くことはないが、
日本のマスコミでは余り報道されない細かなことを書かないでいる。
そういうものだけ集めて、中東のまとめにしたい。

アメリカ大使館のエルサレム移転はたいした問題ではない。

エルサレムはユダヤ教、キリスト教、イスラム教の共通の聖地である。
トランプは、アメリカ大使館の所在地をテルアビブからエルサレムに移転した。
このことにつき、日本のメディアはトランプが乱暴だと言い過ぎるように思う。
そうではない。
大使館移転の決定は1995年(米議会)に既に決定していたことだ。
クリントン、ブッシュ、オバマの歴代大統領が世界の世論が怖くて実行しなかっただけだ。
トランプは大統領選挙戦中にそれを公約し、その公約を守っただけだ。
私は行ったことはないが、エルサレムは、東エルサレムと西エルサレムと旧市街の三つに分かれていて、そのうちのイスラエルが治安を維持する地域に大使館を移転しただけのことで、格段にめくじらをたてるほどのこと(現地を知る人の感想)はないらしい。
それが証拠に、アラブ人の反発があったのは、ほんの見せかけの一日だけで、その後騒動は起こっていない。

パレスチナ問題は、もうほとんど終わっている。

昔は、中東の紛争と言えば、パレスチナ問題だった。
第一次インティファーダ(民衆蜂起)反乱があったのは、1997年。
第二次インティファーダ反乱があったのは、2000年。
そのあと、ガザ地区インティファーダが起きたのは、2008年。
それ以降、目立ったインティファーダ反乱が起きていない。
時の移るのは早い、もう昔の話しになりつつある。
今ではアラブ人はイスラエルがパレスチナの地にあることを認めている。
というか、イスラエルがそこにいて、周りの国々に技術供与してアラブに貢献してくれることを望んでいるというのが実態である。


サウジアラビアの「ビジョン2030」の実現は難しい。

サウジのサルマーン国王は、経済改革「ビジョン2030」を打ち出したが、私は成功しないと見ている。
なぜなら、そうは簡単にレンティア国家を抜け出せないからだ。
レンティア国家とは、天然資源のレント収入に依存する国家をいう。
税金を免除され、さらに働いて利益を得ることを忘れてしまった国民に労働の意義を教えるのはそう簡単ではない。
先日、女性にも運転免許を許可する勅令を出したが、免許を取得したのはたったの10人だったらしい。
習慣や体制を変えるのは簡単ではないのだ。

リビア難民は欧米の責任でもある。

もう30~40年前になるが私はリビア(トリポリ、ベンガジ)には、航海士時代、船長時代を合わせて5~6度行ったことがある。
ひとりで歩いていても危険を感じない安全で静かな街であった。
カダフィ大佐の独裁は知っていたが、そんなかけらも見えなかった。
乗組員のひとりがケガをしてトリポリの病院に運びこんだことがある。
手術室の棚に消毒液の瓶が一本しかないことに驚いたが医師の手当ては見事であった。
独裁者のカダフィだが、英米に促されて核開発を完全に放棄した。
以後、アメリカ(ブッシュ、オバマ)は、カダフィ大佐を利用した。
他国のテロの疑惑のある者をリビアに送って調べさせたのだ。
人に憎まれる拷問などを含めた取り調べをリビアのカダフィに押し付けたのだ。
それもあってリビアの民衆が蜂起したが、どちらかと言えばアメリカは民衆側に廻った。
カダフィは民衆の手によって殺されたが、オバマは、それをアメリカの手柄のように話した。
利用するだけ利用して、状況が変わるとプイする、なんて卑怯だ。
いずれにしても指導者がゼロになると国はやってゆけない。
現在のリビアは「漂う民の国」になっている。
難民として欧州に逃げ込むリビア人が後を絶たない。
欧州の難民問題、リビアの後始末を間違えた欧米にも責任があると思う。


OOEC(石油輸出機構)は、昔ほどの力がない。

中東と言えば、石油産出国、と言えば、OPEC という時代があった。
今、世界のあちこちで新しい油田が発見されている。
同時に、OPECの力が廃れてきている。
例えば、莫大な原油埋蔵量を誇る南米のベネズエラ、政治経済ともに失敗して今やインフレ率百万倍の国になっている。
何度デノミしても追いつかないような国になり下がり、当然にOPECでの発言権もない。

トランプにとって、北朝鮮問題はイラン問題の半分以下の扱いだ。

北朝鮮の核開発だが、アメリカに直接にどうだこうだという悩みはトランプは持っていないと思う。
何故なら、北朝鮮から攻撃があれば瞬間に北朝鮮を潰せる軍事力を持っているからだ。
困るのが北朝鮮がイランに核開発の技術供与を売ることだ。
前にも書いたようにイランが核を持つと中東全体が不安定化する。
アメリカだけでは制御できない状況になる。
トランプはそれが怖いので先に先に手を打っている。
現在、北朝鮮は見張られていて、イランへの販売が難しい。
ということは、トランプにとって、北朝鮮に核があろうがなかろうが、たいしたことではない。
というか、それ以上の問題(対中国)があるので、そっちの方に頭がいっている。
それを「トランプは北朝鮮に負けている」という日本のマスコミ、どこに目がついているのか。

イスラエルに接近する中国に要注意。

イスラエルの沖の海に大油田が発見された。
尋常な油田ではない、埋蔵量30億バレルとも言われる大油田だ。
今、中国はそれを狙っている。
南シナ海の人工島建設で得た技術を油田掘削に生かそうとのアプローチであるが、本当はイスラエルとつき合い、軍事技術を盗みたいとの意向があると噂される。
困るのが、この話にイスラエルが少しなびいているそうなのだ。
アメリカは、今後このことに気をつけねばならない。

現在の中東の国々の相関関係だが.....

以前述べた、サウジとイランの敵対関係に、どの国がどちらに味方しているかであるが、複雑なので、私の主観もいれて書くと、次のようになる。
サウジアラビア側;バーレーン、スーダン、アラブ首長国連邦、エジプト、イスラエル、
イラン側;シリア、イラク、カタール、
(註)カタールは何故にイラン寄りなのか、私はその理由を知らない。 
理由は知らないがそうした傾向にあることは確かである。
カタールという国だが私も何度か行っている。ペルシャ湾に突き出た楕円形の半島であって半島の根元はサウジアラビアに付いている。
今、サウジには、その半島の根元に運河を作って半島を根本からちょん切ってカタールを陸の孤島にする計画があるそうな。 
理由がわからないが、結構な仲たがいぶりである。


(参考)中東をめぐる政権の相関図
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by yosaku60 | 2018-08-03 19:59 | 時事放言 (NEW) | Comments(0)

G/N対決・同じ方向のケネディとトランプ

昨日は、中東に戦争が絶えない理由として、
アメリカのウオール街の金権屋がそれを望んだからと書いた。
そのことにつき、数人の読者からの反響があった。
「まさか....」との反響だ。
が、私は、前からそのことを言っている。
私の過去のブログ...


を見て欲しい。
次の表をつけて、トランプの戦う相手はウオール街勢力と書いている。
d0083068_02082137.jpg
多少、衝撃的と思うが、
今日は「ウオール街勢力」について筆を加えたい。

ウオール街の金権屋は、世界に争いがあればあるほど利益があがる。
噂される彼らの作ってきた「世界の争い」は次の四つある。

1.朝鮮戦争
2、米ソ冷戦時代
3、ベトナム戦争
4、中東戦争

で、中東戦争は昨日書いてきたので省き残りの三つを説明したい。
まずは、朝鮮戦争である。

(朝鮮戦争)

史実では、
1950年6月25日、ソ連のヨシフ・スターリンの許可を受けた金日成率いる朝鮮人民軍が韓国に侵攻を開始し朝鮮戦争が勃発した、となっている。
が、その少し前に、アメリカのウオール街の金権屋が金日成に「今、韓国に攻め入ってもアメリカは関与しないよ」との情報を流し、金日成を炊きつけたらしい。
が、このことは何処にも書いていない。ただ、朝鮮戦争を戦った当事者のマッカーサー元帥がその「回顧録」で、どうもおかしいことがあったとほのめかしている。
マッカーサーだけでない、マッカーサーが突然解任され、そのあとを任されたリッジウエイ(写真)も同じことを言っている。改めて朝鮮戦争を調べなおしてもマッカーサーとトルーマンの争いばかり強調されて史実が書かれていて、ウオール街の金権屋が口出した痕跡が見つからない(当たり前だけど)。
d0083068_13523509.jpg
d0083068_12592501.jpg
(米ソ連冷戦時代)

米ソが争うほどの状態にはなかったのに、「冷戦だ!冷戦だ!」と世界にあおったのがウオール街金権屋だった。
その証拠が「キューバ危機」だ。1962年、キューバにミサイル基地が造られることで危機が勃発した。怒ったケネディー大統領はキューバ海上を封鎖した。その中にミサイルを積んだソ連の船が入ろうとした。ケネディは、ソ連のフルシチョフに本気になって言った。「本当にやるのか、やったらどうなるか解っているだろう!」。 フルシチョフはアメリカの本気度を知った。 本気でやれば、当時でもソ連はアメリカにかなわなかった。 ソ連はアメリカに匹敵して強いと宣伝したのは、ウオール街の金権屋であって、ソ連もケネディもそれが嘘だとは知っていたのだ。
ケネディに関連して、もうひとつ証拠がある。その証拠はソ連の外務大臣だったグロムイコ回想録にある。
1963年9月のケネディが暗殺される2年前のことだった。アメリカのホワイトハウスで二人は会った。その時、ケネディはグロムイコに語ったそうだ。「アメリカはソ連との関係を改善したい、だけどアメリカ国内にそうはさせない、というある特定の民族がいる」、その時グロムイコはピンときたそうだ。ある民族とは「ユダヤロビー」だろう。 そして2年後、ケネディは暗殺された。その暗殺の報が流れた時、グロムイコは、二人で会った時にケネディが言った言葉を思いだしたそうで、それが彼の回想録に書いてある。ユダヤロビーとウオール街の金権屋は同類項である。

(ベトナム戦争)

アメリカは南ベトナム側であった。北ベトナム側には中国とソ連がついていた。このベトナム戦争の最中にとんでもないことがあったことは世間に知られていない。アメリカ(ウオール街の金権屋)からソ連に「300億ドル」のお金が届けられたのだ。これは何を意味するか、「簡単に負けるな、戦争を長引かせて欲しい」との願いのお金ではなかったろうか。

........

さて、冒頭にも書いたように、トランプは今、ウオール街の金権屋と戦っている。
中東では、彼らに勝てた。 なぜなら、金権屋もひところの元気を失いつつあるのだろう。ただ、金権屋のバックにいたマスコミは未だに力を持っている。つい先日、トランプはニューヨークタイムズの経営者を呼び懇談したことがネットニュースに流れていた。多分「おい、もう止めないか、そんな時代じゃないだろう、もっとアメリカのためになることを書け!」と言ったのじゃないだろうか。ニューヨークタイムズの応えは「ノ―」であった。「ノ―」であってもいい、そういう風に言えるトランプが羨ましい。 これを日本に照らし合わせば、安倍総理が朝日新聞とNHKを官邸に呼び「おい、いつまでも中国の肩をもつんじゃない、もっと国を考えろ」ということになるのだろう。日本にそんな日が来るのだろうか。

ついでに朝日新聞のことをちょっと書く。朝日新聞が中国寄りになった経緯だ。いつの頃か忘れたが、随分昔の話だ。朝日新聞の社内で権力闘争があった。その時踊り出てきたのが某氏(名前を忘れた)であった。 彼は社員を集め、今後一切中国の悪口を書くな、と檄を飛ばした。 そのあとで中国に天安門事件が起こった。すごい人数が殺された。それを書こうとした日本の新聞社はみな日本に追放された。唯一残されたのが朝日新聞だった。で、中国に唯一残った朝日新聞は天安門事件のことを決して悪く書かなかった。 ここで私は不思議に思うのです。 朝日新聞は中国の人権問題を絶対に書きません。 しかし日本では人権問題が好きな人はほとんど朝日新聞の読者です。で、リベラル風を吹かしています。 何が正義なのでしょうか、何が良心なのでしょうか。今や日本人には真実を見抜く習慣がなくなっているのです。情けないことです。

で、今日のまとめ....

ケネディもトランプも考える方向は同じである。
アメリカの力を使って歪んだグロバリズムを打ち砕き、
真の世界平和を作り上げようとしているのだ。

by yosaku60 | 2018-08-01 12:34 | 時事放言 (NEW) | Comments(0)


常時ほろ酔い候
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