「デンパサール市内にガムランの発表会があるけど、行かない?」
と、バリ人の知り合いから誘いがあった。
市内までは20分、たいした距離ではない。
「おお、行くよ」。
遊ぶためにバリに住んでいる。
誘いを断る理由がない。
で、写真のガムランを観ることになったが、ちょっとした発表会の割には規模が大きい。
そして、これも観覧は無料である。
私は下衆な日本人。 気になるのが運営費のこと。
女の子の衣装は、貸衣装らしい、一着一日が平均600円とのこと、
ガムランの男の子の衣装は自前で、3500円ほどと言う。
会場の派手な設営にもお金がかかるだろうし、ガムランの最後には花火まであがる。
このような費用はどうして集められるのか。
誰が負担するのであろうか。
つたないインドネシア語で、聞いてみた。
言っておくが、私はバリ島にいる日本人の話は、あまり信用しない。
日本人としての主観が多すぎるからである。
同じく日本語に堪能なバリ人の話もあまり信用しない。
なぜなら日本人感覚で話しすぎる傾向があるからだ。
バリ人の何人もに直に話して、自分の目で見て、判断したい。
で、一時間もかけて、少しづつ理解したのがおおよそ次のような話。
運営費は、バンジャール(地域共同体)が負担するとのこと。
「何故にバンジャールにそんな金があるの」と聞いたみた。
日本の昔の「頼母子講」のような制度を説明してくれる。
バンジャールに限らず、職場の仲間、近所、奥さん同志、いろいろな単位で、「頼母子講」があると言う。
要するにお金をぐるぐる回して行事や生活に助け合うのである。
そして、この助け合うグループに所属することの大切さをそれぞれが強く感じているとのこと。
これで、分かった。
私は、この地のバンジャールの会長から、「村民パスポート」が出され、そのことを全村民に公表された。
そのことの重要さとありがたさがあらためて分かった。
今後はさらに村民としての責任感を共有した形で村民に溶け込んだ生活をしてゆこうと思う。
バリ島は、分かれば住み良い。
但し、観光客や、そしてバリに住んでいても日本人どおしでつるんだり、日本人相手に商売をしている者には、永久にバリ島が理解できないものと思われる。
住んで3ヶ月の私の「バリ島予感」である。
上の写真は、ガムランを演奏する中年の女性達。
ガムランは男だけと思ったがそうではなかった。
しかし、演奏には力強さがなく、物足りなかった。
右の女の子は、まだ5歳ぐらい。
カメラを向けたら、父親が何かを指示、すると突然に、こんなポーズをとってくれたのである。
自慢の娘なのであろう。 ポーズ、うん、決まってるョ、 末が楽しみ!