富山県射水市にある海王丸パークに行ってきました。
2000トン級の四本マストバーク型帆船....
60年前に私が乗った日本丸の姉妹船の海王丸です。

60年前、ハワイ島ヒロ港での私です。

船内を見て回りました。
60年前よりもきれいに整備されているのには驚きました。
ここが学生教室兼食堂です。

東京オリンピックの最中でした。
東京からハワイに向け出航しました。
浦賀水道付近を航行中に日紡貝塚の女子バレーボール決勝戦がありました。
洋上なので画面がザーザー流れる中で勝利を知ることができました。
そのテレビ画面を観たのがこの教室でした。思い出します。懐かしい!
懐かしいといえば18歳の半年間過ごした船室です。
学生ばかりの八人部屋でした。

私が使ったのは入口左のこのベッドでした。

船橋(ブリッジ)に行ってみました。
今思えばなんと小さな船橋だったのでしょう。

手前の丸いのがマグネットコンパスです。
18歳だった時の私、手前に映っているのがそのコンパスです。
エンジンで走る事を機走といいます。
機走の時は船橋内のこの舵輪を使うのです。

帆を使って走る事を帆走といいます。
帆走の時は船尾にあるこの大きな舵輪を使います。
この舵輪室の囲いはオレンジ色に塗られています。
海王丸はオレンジ色、日本丸は白色なのです。
姉妹船なので全てが同じで遠くからは見分けがつきません。
なので、舵輪室の囲いの色だけ変えているのです。

帆走時の舵輪を握っている18歳の私の後ろ姿です。

ここからちょっと豆知識です。
大きな帆船の場合、何を基準に舵を握るかはちょっと難しいのです。
それをちょっと喋らせてください。
ヨットは帆で走ります。
後ろから風を受けて走るのは簡単です。
でも風に向かっても走れます。
風の方向が完全に前から来る場合は走れません。
45度ぐらい前からからくる風ならば前に走れるのです。
何故に走れるのか、飛行機と同じです。
飛行機は翼の上部が湾曲し下部は平らです。
上下に流れる空気圧に差ができます。
で、ベルヌーイの定理で上に浮くのです。
ヨットも同じです、帆というのは風で膨らみ湾曲をしています。
飛行機の翼と同じです。
風の方向と帆の方向と船の進む方向ですが、
風の来る方向と進みたい方向の中間に帆の方向を向けるのです。
ですが、ですが、
ヨットは簡単に帆の方向を変えれるのでそれは可能です。
でも大型帆船はそうは簡単にはできません。
これを見てください。

マストの中のひとつの帆の方向を変えるだけでも、
こんなロープを5人がかりで力いっぱい引っ張らなければならないのです。
それに帆といっても合計29枚あるのです。
そう簡単に帆の方向を変えれません。

ではどうするか......
いい加減に、大体で走るのです(笑)。
風に向かって帆走することはありません。
せいぜい向かっても横風で前に進む程度です。
なので船の針路も大体です(笑)。
具体的には10度ほどの範囲でコントロールできればOKです。
針路よりも難しいのが風の掴みかたです。
大舵輪を握る私の前にあるマストは前から三番目のマストです。
ミズンマストという名で呼ばれるマストです。
その一番上にある小さな横帆だけ他の帆と角度を変えているのです。
その小さな横帆がぎりぎり風を受けるように....
ということはこれが風でバタバタしないように.....
少しは膨らみがあるように......
舵輪で調節するのです。
だからしょちゅう上を見上げるので首も疲れるのです(笑)
とか、いろいろ思い出があります。
強烈な思い出が「登しょう礼」の時にありました。
次の写真でいえば上から二番目のヤードの端に登った時です。

足元のワイヤーが揺れて身体が後ろに反って落ちそうになったのです。
急いでヤードにしがみつきましたが、以降マストに登るのが怖くなりました。
誰にも言えない、恥ずかしい思い出です。
にしても、射水市の海王丸.....

全て綺麗に整備されていました。

射水市の保存会の方々...

ありがとうございます。
おかげさまで良い思い出に出会えました。
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