あけっぴろげてあらいざらいのあるがまま



ブラックマジックの仕業かも

「それって、ブラックマジックじゃないよね~」
と、聞いてみたかったが、その言葉を呑み込んだ。
それを口にすると、もっと悲劇が訪れることになるからだ。
代わりに、私はカニヤに聞いてみた。
「長屋の人の仕業かも知れないね」
と、カニヤは短く「多分...」という。
これで解った。
カニヤはブラックマジックと思っているのだ。

最初から話そう。
日曜日、ロンボックのジェイ一家がやってきた。
メルボルンからロンボク島への飛行機の乗り継ぎのためだ。
ひと晩泊りの立ち寄りだ。
我が家に来たのは、7年ぶりになる。
ジェイ一家....
左から、タニア10歳、ウィロナ3歳、カニヤ32歳。ジェイ34歳、
d0083068_10012168.jpg
久しぶりに逢ったカニヤが言う。
「ミアの店のもの全部盗まれたの...」
ええ!いつ? ....「4日前」

カニヤにはミアという妹がいる。
写真左がミア、右がカニヤ。
d0083068_09240072.jpg
ミアの店は、カニヤの店の隣にある。
d0083068_09234133.png
このミアの店のものが盗まれてスッカラカンになったのだ。
鍵をかけていたんだろう?
「ドアーを壊して中に入られたの」
で、カニヤは、
「私の店も4ヶ月前に盗まれた」
「でも、半分は盗まれずに残っていた」
「なのに、ミアの場合、全部なくなった」
「店は8軒あるのに、私達の店ばっかり....」
と、悲しそうに言うのだ。
そこで、私が聞いたのが、冒頭の
「長屋の人の仕業かも知れないね」という言葉であり、
それに応えて、カニヤの言う「多分....」という言葉なのだ。
d0083068_07572043.jpg
一軒家でなく、長屋で店を持つ場合、
ロンボク島では次のような奇妙なルールがある。
自分の家だけ繁盛してはならない...というルールだ。
もし、そんな店があるとブラックマジックに襲われるのだ。

私は、何度かカニヤとミアの店に行ってるので分かる。
二人の店は他の店よりお客が多いのだ。
角の店なので入りやすいと言う訳ではない。
他の店の店主は、みんなおばさんかおばあさん。
なのに、カニヤとミアはまだ若い。
それに、二人とも美人である。
観光客は、なんとなくカニヤやミアの店に寄る。
他の店の誰かが嫉妬したのではなかろうか。
こういう場合、嫉妬した人が悪いとは言わない。
その人にブラックマジックが乗り移ったという。
だから、嫉妬した本人は悪くなく、
嫉妬させる原因を作った人が悪い、ということになる。
その悪い人が「原因はブラックマジック」などと言うと、
ブラックマジックが怒って、もっと悪くなるのだ。

ブラックマジック(黒魔術).....
ロンボク島ほどでないが、ここバリ島にもある。
友人のコマンがコンピュータ修理の店を開く土地を探していた。
私も手伝って、探した土地があった。
が、コマンは「ここはブラックマジックが」なんて尻込みする...
てな、ことがあった。
どんなブラックマジックか分からない。
バリ人にはバリ人だけが感ずるブラックマジックがあるのだ。

まあ、ということだが、
そんな話は大人だけ...てんで、
小さな二人は、短い我が家の滞在を楽しんでくれた。
d0083068_10525344.jpg
カニヤも子供のようにはしゃいでくれた。
d0083068_10542043.jpg
なんでも、明るい方がいい。
悪いことは忘れるにこしたことがない。

ジェイに聞いた。
今頃、ミアは泣いているだろうね~....
「いいや、ミアは泣かない、もうあきらめてるよ」
それは解る、カニヤには四人姉妹がいる。
その中でもっとも強いのが末妹のミアだ。
何かあった時のミアの口癖...「でも大丈夫」
災いをいつまでも引きずらないミア(写真)にエールを送りたい。
d0083068_10454926.jpg
ガンバレ!!

by yosaku60 | 2019-05-14 11:02 | バリ島=慣習・伝統 | Comments(0)
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