あけっぴろげてあらいざらいのあるがまま



G/N対決・トランプの巻(その1;国連演説)

日本の新聞や地上波テレビにおけるトランプ大統領の評判は余り良くないようだ。何を考えているか分からないとか、言った言葉をすぐにひっくり返すとかの報道がなされているように聞く。違います。トランプ大統領は言っていることが一貫している。実に解りやすい。さらに選挙運動中に公約したことを全て守ろうとしているので、良いにつけ悪いにつけ政治家らしからぬ真面目さも感ずる。就任早々「核のない世界をめざす」との演説をしてノーベル平和賞を貰いながら何もしなかったオバマ前大統領、彼は中国の南シナ海進出にだんまりを決めたと思ったら「戦略的忍耐」などと訳の分からない美辞麗句で北朝鮮のミサイル開発を見てみぬふりをして結局は何もしなかった。それに比べてトランプは「喋り」且つ実行する。その「喋り」もツイッターを使うので、間に報道官が入らない。ダイレクトに聞けるので解りやすい。過去、トランプは節々に彼の言葉で意見を発信してきた。そんなトランプの発信してきた言葉を挙げながら、その言葉の背景を分析することでトランプを研究してみたい。きっと、トランプの一貫性が透けて見えてくると思う。

次の1~6の順序で書きたい。


1、国連演説での発言

2、協定離脱の発言

3、G7サミットでの発言

4、金正恩への発言

5、習近平への発言

6、日本への発言


で、まずは、1、国連演説での発言だ。

国連では、次のような発言をしている。

G/N対決・トランプの巻(その1;国連演説)_d0083068_17080705.jpg
A、金正恩はロケットマンだ。

  北朝鮮は核を放棄する以外に生き残る道はない。

B、中国は南シナ海問題では法を遵守すべきだ。

C、イランは地域の情勢を不安定化させている残忍な独裁国家だ。

D、ベネズエラは腐敗した社会主義独裁国家だ。

E、米国が国連拠出金で大きな負担をしているのは不公平だ。

F、米大統領として常に米国第一に考える。

  全ての国は自国民の利害と主権国家の権利を尊重すべきだ。


(発言の評価)


AからDは、国の名前をあげてあからさまに批判している。

国連でこんなにあからさまな発言が出ることはなかった。

こうした発言には、国連での発言として、ふさわしくない

との意見が出席した各国代表者から噴出した。

が、トランプは、全く気にしない。

トランプは「国連」という組織を基本的には嫌いだからだ。

何故なら、

世界統一を目指す国連はグル―バリズムの牙城でもある。

反グロ―バリズムのトランプにとって、グローバリズムの

国連は目障りの存在なのだ。


国連は、国際連盟では大戦を防げなかった反省を含め、

第二次世界大戦後、「もう大きな戦争をしてはならない」

という趣旨で戦勝国が中心になってできた組織だ。

勿論、戦勝国の親玉である米国が中心になって作られた。

だから、国連本部もニューヨークにある。

トランプは、地元の国連をよくは思わないのだから凄い。

嫌いなものは嫌いで、筋が通っている。

で、Eの発言の如く分担金が多すぎると平気で文句を言う。


第二次大戦後に戦勝国中心で作った国連.....

それをよく思わぬトランプ。

敗戦の結果、戦後レジウムから脱しきれない日本.....

この二つはどこかでつながっているように思うのだ。

日本の憲法改正にも微妙に絡んでいると思っている。

トランプの国連否定の発言を機に日本も戦後レジウム

から脱したいものだ。



さて、トランプの「Fの意見」......

アメリカファーストの発言の意義を分析したい。


トランプは、アメリカファーストだけを言っていない。

世界中がそうあっていいのではないかと言っている。

各国が自分の国ファーストで考えれば良い。

そしてそれを尊重し合い、切磋琢磨してやれば良い。

世界平等のナショナリズム(国家主義)だ。


全ての国が関税ゼロで貿易し合うのも悪くない。

協定なんぞ必要ない、全てが自由だ、それが自由主義だ。

トランプの思考の根底には、こうした考え方がある。


ただ、トランプは、そうした競争にあっても、

お互いに尊重し合うことを大事にする。

反対に言えば、偽善を嫌う。

その琴線に触れたのが、中国だ。

違法に知的財産権を侵す中国を許せないのだ。


違法を梃子に今や米国を凌駕しようとする中国、

トランプは、それを絶対に許さない。


過去のアメリカは、中国は経済が伸びれば、

民主主義化するだろうと半ば援助してきた。

が、民主主義化するどころか、共産主義が

ますますひどくなった。アメリカの失敗だ。

トランプはその過去の失敗に気づいたのだ。

いや、オバマもそれに気づいていたが放置

してきた。



習近平は.....

「共産主義でも経済が成長する」

「その成功を世界に見せつける」

そうしたことを平気で口にするようになった。


ナショナリストのトランプは資本主義者でもある。

そんなトランプにとって許せる発言ではない。

それが今起きている米中貿易戦争だ。


日本のマスコミは貿易摩擦と言っているが、

中国の新聞では「貿易戦争」と表現している。


この貿易戦争の結果だが、

以前の私のブログにも書いたように、

短期決戦では、アメリカが勝つに決まっている。

ただ、トランプがいつまでもアメリカ大統領で、

おれる訳ではない。

そして、すでに「次世代通信」などの技術は、

中国がアメリカを超えている。

長期戦になった場合、アメリカも油断できない。


私は思う。

日本の将来のためにも、

今、徹底的に中国を潰しておくべきだ。

だが、日本の場合、

こうした国際戦略よりも企業利益を優先する輩がいる。

困ったものだ。


今般、三菱電機が、それにSONYが、

中国のAI会社と技術提携を結んだ。

技術を盗まれても商売に結びつけば良いとの考え方だ。

短期の利益を追求しぎではないかい(私怒=笑)。


日本政府もだらしないところがある。

李克強が日本に来た際に次の来日(今年11月)の際、

通貨スワップを交わす密約をしたとか、

しないとかの噂がある。

自民党内の中国族が動いたのだろうか。


現在確かに中国経済は潰れている。

が共産党がつぶれる訳ではない。

共産党は態勢を建て直してくる筈だ。

中国共産党は、

マルクス主義から始まって、毛沢東思想、鄧小平思想

を経て現在の習近平思想の元で世界制覇を狙っている。


もともとマルクス主義には世界制覇が含まれている。

それは解るが、現在の習近平は露骨すぎる。

経済成長をなしとげてきたという自信が、

そうさせているのだろうが.....そうはとんやが......


........


ああ、アメリカ、トランプを書くつもりが

中国、習近平に話が移ってしまった(笑)。

習近平の巻をこのあと準備していたのを忘れてました。

今日はこれでやめます。


明日は、トランプの過去の発言、

「2、協定離脱の発言」を書くこととする。


by yosaku60 | 2018-07-25 17:05 | 国際時事ニュース | Comments(0)
<< バリ人は芸能が好きである 日本は高温、バリは低温です >>


常時ほろ酔い候

by yosaku60
カテゴリ
画像一覧
以前の記事
2024年 03月
2024年 02月
2024年 01月
2023年 12月
2023年 11月
2023年 10月
2023年 09月
2023年 08月
2023年 07月
2023年 06月
2023年 05月
2023年 04月
2023年 03月
2023年 02月
2023年 01月
2022年 12月
2022年 11月
2022年 10月
2022年 09月
2022年 08月
2022年 07月
2022年 06月
2022年 05月
2022年 04月
2022年 03月
2021年 10月
2021年 09月
2021年 08月
2021年 07月
2021年 06月
2021年 05月
2021年 04月
2021年 03月
2021年 02月
2021年 01月
2020年 12月
2020年 11月
2020年 10月
2020年 09月
2020年 08月
2020年 07月
2020年 06月
2020年 05月
2020年 04月
2020年 03月
2020年 02月
2020年 01月
2019年 12月
2019年 11月
2019年 10月
2019年 09月
2019年 08月
2019年 07月
2019年 06月
2019年 05月
2019年 04月
2019年 03月
2019年 02月
2019年 01月
2018年 12月
2018年 11月
2018年 10月
2018年 09月
2018年 08月
2018年 07月
2018年 06月
2018年 05月
2018年 04月
2018年 03月
2018年 02月
2018年 01月
2017年 12月
2017年 11月
2017年 10月
2017年 09月
2017年 08月
2017年 07月
2017年 06月
2017年 05月
2017年 04月
2017年 03月
2017年 02月
2017年 01月
2016年 12月
2016年 11月
2016年 10月
2016年 09月
2016年 08月
2016年 07月
2016年 06月
2016年 05月
2016年 04月
2016年 03月
2016年 02月
2016年 01月
2015年 12月
2015年 11月
2015年 10月
2015年 09月
2015年 08月
2015年 07月
2015年 06月
2015年 05月
2015年 04月
2015年 03月
2015年 02月
2015年 01月
2014年 12月
2014年 11月
2014年 09月
2014年 08月
2014年 07月
2014年 06月
2014年 05月
2014年 04月
2014年 03月
2014年 02月
2014年 01月
2013年 12月
2013年 11月
2013年 10月
2013年 09月
2013年 08月
2013年 07月
2013年 06月
2013年 05月
2013年 04月
2013年 03月
2013年 02月
2013年 01月
2012年 12月
2012年 11月
2012年 10月
2012年 09月
2012年 08月
2012年 07月
2012年 06月
2012年 04月
2012年 03月
2012年 02月
2012年 01月
2011年 12月
2011年 11月
2011年 10月
2011年 09月
2011年 08月
2011年 07月
2011年 06月
2011年 05月
2011年 04月
2011年 03月
2011年 02月
2011年 01月
2010年 12月
2010年 11月
2010年 10月
2010年 09月
2010年 08月
2010年 07月
2010年 06月
2010年 05月
2010年 04月
2010年 03月
2010年 02月
2010年 01月
2009年 12月
2009年 11月
2009年 10月
2009年 09月
2009年 08月
2009年 07月
2009年 06月
2009年 05月
2009年 04月
2009年 03月
2009年 02月
2009年 01月
2008年 12月
2008年 11月
2008年 10月
2008年 09月
2008年 08月
2008年 07月
2008年 06月
2008年 05月
2008年 04月
2008年 03月
2008年 02月
2008年 01月
2007年 12月
2007年 11月
2007年 10月
2007年 09月
2007年 08月
2007年 07月
2007年 06月
2007年 05月
2007年 04月
2007年 03月
2007年 02月
2007年 01月
2006年 12月
2006年 11月
2006年 10月
2006年 09月