トランプは、二国間の貿易協定を好む。
二国間の貿易協定のことを「バイ協定」という。
これに対し、
多国間の貿易協定のことを「マルチ協定」という。
マルチ協定の中には、大きく分けて次の二つがある。
1、 自由貿易協定(FTA)
2、 経済連携協定(EPA)
この二つは、全然に仕組みが違う。
FTA は、簡単に言って、関税の取り決めだけの協定であって、
EPAは、経済の仕組み全体の協定である。
FTA とEPA、この二つの違いは大きい。
中国とは、FTAの協定(例えば、RCEP)を結べるが、
EPAのように、仕組みも含めての協定は結べない。
TPPは、EPAの一種である。
生産に携わる人権なども協定の一部にある。
共産党一党支配の強権を誇る中国とは不向きである。
TPPには、ベトナムも加わっている。
ベトナムは社会主義国である。
ベトナムはTPPに参加するため国内法を整備している。
その結果、ぎりぎりでTPPの参加資格を得た。
共産党一党支配であって殆どが国営企業である中国は、
到底にTPPに参加できない。
TPPが「中国封じ込め協定」であるとされる由縁である。
さて、
ほとんど関税だけの取り決めであるFTA.....
日本は、結構に多くの国々とFTAを結んできた。
が、これからは
FTAの時代ではない。
知的財産権なども取り決める、EPAの時代だ。
現在の FTA と EPA は、次のとおりだ。
さらに、その参加国を拾ってみる。
この中で、EPAは、TPP だけだ。
そのTPP も下図は、アメリカを含み12か国にしている。
現在、アメリカが抜けているので11ヶ国である。
先日、欧州と結んだ貿易協定は「EPA」 である。
知的財産、金融、人権をも含んだ、経済連携協定である。
勿論にトランプの好きな「バイ協定」でもない。
世界中に溢れる「FTA」でもない。
このたびの日本と欧州とのEPAの調印.......
この表を見ていると将来的価値が見えるようです。
そうお思いになりませんか。