国のアイデンティティ、今日はアイルランド。
アイルランドは、一度しか行ったことがない。
5千トンの冷凍船の船長として、2週間滞在した。
ダブリンに近い小さなヨットハーバーで
Dun Leoghaire という港であった。
何と読むのかと聞くと、教えてくれたが難しかった。
聞くと、アイルランド人も読めないと言う。
5千トンの船が港に着くのは珍しいらしく。
毎日、見物客(市民)が押し寄せてきた。
その中のひとりに、当地の大金持ちがいて、
懇意になり、毎日のように家に招待されているうちに、
アイルランド人のアイルランドに対する思いが伝わって来た。
それが、私が書きたい、
アイルランドのアイデンティティ.....
で、「アイリッシュ」という言葉である。
彼に連れられ、ゴルフ場に行った。
倶楽部では、ネクタイをした紳士が集まっていた。
プレーを終わったあとのミーティングだそうな。
「凄い!前時代的」というと、
笑いながら、「これがアイリッシュだ」という。
今にも雨が降りそうな空だが、なかなか降らない。
いつもどんよりしている空....
「そう、それがアイリッシュだ」と言って笑う。
アイルランドの紙幣は、カラフルでちょっと大きかった。
「珍しい」というと、
「それがアイリッシュだ」といって、ウインクする。
彼の家は、広大な土地に建っていた。
土地の背後は、断崖絶壁の崖になっていた。
「崖に建つお城」と私が驚くと、
「これもアイリッシュだ」という。
何から何まで、「アイリッシュ」というのだ。
これがアイルラン風の特徴なんだよ....
と、誇りを持って喋っているように受け取った。
アイルランドだが、
1、イギリスの植民地だったことがある。
2、アイルランド人にとっては屈辱であった。
3、イギリスから独立を勝ち取った。
4、が、国土が貧しく出稼ぎを余儀なくされた。
5、北米に渡る(移民)人が多くいた。
6、アメリカでもアイルランド人は白人から外された時期があった。
7、ケネディーが現れ、アイルランド人の地位が確立した。
というような歴史がある。
反骨の歴史である。
この反骨精神が「我こそアイリッシュ!」に結びついたものと思う。
だから、「アイリッシュ」という言葉に、
アイルランド人の誰もが共鳴するのではなかろうか。
ゴルフ場でのビールの味に誰かが「アイリッシュ」と言った時、
私は自分を指さし「ジャパニーズ」と言ったら、大受けした。
ジョークを連発するのも、アイリッシュだそうな。
私にとって、もう一度行きたい国である。
さて、明日、早朝、日本に向けて出発する。
日本でブログを書き続けるかどうか決めていない。
暫く筆を置く、ことになるかもしれない。