12-5 リオン逃亡経路
左舷側より川に飛び込んだ。
少し泳ぎ、息を整え一気に潜る。
桟橋の下まで約25メートル。
前に隠れたことがあるので構造は分かっている。
入れば見つからない。
それほど疲れず船の船首に近い桟橋下に行き着く。
そのまますぐに上に這い上がり、桟橋デッキのビーム裏の真っ黒な所に入る。
身を屈め捜索員が近くを通っても動かず。
6時間待つ。
人の声が上で聞こえたり捜索員も通るので退屈しない。
19時00分陽も沈み辺りがすっかり暗くなる。行動を開始する。
仰向けになり鼻と口のみ水面に出し、
足は動かさず手のみゆっくり動かし、波を立てぬようゆっくり泳ぐ。
桟橋の上から見張り員がこちらを見ている。
見ていても見えていない筈だ。
川の色は自分の肌と同じ色だ。
おまけに真っ暗闇だ。
船の右舷側から左舷側と泳ぐ。
さらに泳いで沖のブイに着く。
少し休む。
上に登ろうとするが足を掛ける場所がなく諦める。
付近をボートが通る。
前はボートの乗組員に見つかった。
いやな予感がする。
すぐに川に身を沈める。
夜だというのに案外小舟が通る。
その度に潜る。
アマゾン河には人を食べるピラニアがいることを知っていたが、
この時はそれを忘れて泳ぐ。
桟橋付近に人影がなくなるのを待つ。

その後、彼は300m~500mの行動範囲を行ったり来たり5時間30分泳ぎ続ける。
桟橋の近くは乗組員が見張っているので近づけなかった。
乗組員がいなくなるのを待つもその傾向がなかった。
川をわたりきり対岸に逃げれば良かったのにと聞くと。
「灯りがついてなかったから」と言う。
少し泳げば上陸して逃げおおせる暗い場所がいくらでもあったのに、
と現場を知るものには疑問が残る。
結局 桟橋の近くの「薄暗い所」を選んで上陸し見つけられた訳であるが、
まだ16才一人で5時間も暗夜に泳いだ彼の心細さの心理状態を垣間見る。
疲れて泳ぎ着いた岸辺にポリスがいて捕まった。
10月29日 00時40分であった。
捕捉したリオンをその夜は港内のポリスの詰め所に預かってもらう。
ポリス詰め所での彼は結構おとなしい。
すぐに食事とジュースを与えられたからである。
厳しさと優しさを交互に出しいれするポリスに、その道のプロを感じる。
2人共ポリスに預けた。
安心だ。
後は今朝の出港手配を出来るだけ早くすることのみである。
その時の時間、02時30分。
htmx.process($el));"
hx-trigger="click"
hx-target="#hx-like-count-post-24000481"
hx-vals='{"url":"https:\/\/yosaku60.exblog.jp\/24000481\/","__csrf_value":"7b8399ebe4f843ff44bf0a3de218150af7eebb12dbf2f8417b07d8aa338bc6ba2445472a114015b2a8d94f3eae505fb9faa3142dc474b7c11084772a5fa9e1ce"}'
role="button"
class="xbg-like-btn-icon">