バリの高校には、
SMAと呼ばれる普通高校と、
SMA=Sekolah Menengah Atas
SMKと呼ばれる専門高校の、
SMK=Sekolah Menengah Kejuran
二つがある。
SMAは、卒業後、大学に進学する。
SMKは、卒業後、社会に就職する。
そのSMKで学ぶ専門分野であるが、なんやかんやといっぱいある。
が、最も多くの学生が学ぶのが、バリらしく....ホテル科である。
ホテル科=Jurusan Pariwisata
さて、今日の 「ちょっとびっくり」 は、
そのホテル科の実習制度。
先に、これを教えてくれた人物を紹介する。
写真右のグデ、クトゥの甥である。
グデの家は、ブドゥグルの山ン中。
で、今は山から降りて、シンガラジャのSMKに通っている....
と思っていたら、先日「バパ!」と大きな声を出して家に来た。
グデ、どうしたんだ?
から始まるオレの事情徴収に応える、
グデの話を箇条書きにすると...
1、今は、SMKのホテル科の2年生。
2、2年生の時、4か月、ホテルで実習しなけれなならない。
3、ロビナ(シンガラジャ)のホテルは客が少ない。
4、で、サヌール方面のホテルで実習することにした。
5、昨日から、ホテル「インダ」(オレの家の近所)で実習している。
6、「インダ」は、学校からの紹介ではなく自分で探した。
7、「インダ」での実習は、同級生3人と一緒である。
8、その3人で、ダナウポソの近くのコス(長屋の一室)を借りている。
9、部屋代は、ひと月9千円だが、3人で分けるので、ひとり3千円である。
10、ホテルからの給料は、全くない。
11、仕事は、しんどい。
てな話である。
ちょっと、びっくりしたのが、
1、実習先は、学校からの紹介はなく、各自が探す。
2、実習生に給料はない。
の二つ。
あとで、他の人にも確認すると...
実習先を学校が紹介しないのは、当たり前とのこと。
給料についても
基本的には給料ゼロ、あっても微々たるもの。
ホテルによっては、昼食が出るところもあるが、それも稀とのとこ。
そうなのか。
実習生のただ働きってことは、ホテル側のただ使いってこと。
なんと一方的な労働条件なのか。
これが今のバリ、悲哀な話だ。
だが、だがだよ。
違った角度から見ると....
SMKでも行かなければ就職先が見つからない....
親は、必死にそのお金を工面する.....
親の苦労を肌で知る子供は、生涯、親の面倒を看る....
先日のことだが、
マレーシアに出稼ぎに行っているクトゥから預かったと、
バリに帰省した、友人のリンダが、
日本円にして35万円ものリンギット(マレーシアのお金)を持ってきた。
お金の行き先は姉の家、姉の長男が大学に進学した。
そのための援助であるそうな.....
なんやかんや、こういう家族や親族間の助け合い。
外野がどうこういうことでもない。
これはこれで、幸せなのかも知れない。