日本では、道があっても人家がないことがある。
バリ島には、それがない。
どんな山道に入っても一つや二つの人家が視界にある。
山道を走ると、
「オオッ!こんな処にも人が住んでいる」と驚くことが多い。
あたりまえのことだけど、
住んでゆけるから住んでいるのである。
この「住んでゆけること」を
バリ島の衣食住の3点から考えてみたい。
まずは「食」。
の中の、主食の米であるが、
平地では3期作、高地でも2期作と複数回の収穫ができる。
で、人口が450万人になった今でも余るほどとれている。
ついで副食であるが、
亜熱帯ではあるが高地もあるので採れる野菜が豊富で種類も多い。
また周囲が全て海に囲まれているので、海からの恵みも多い。
次に「衣と住」。
の「衣」であるが、常夏なので着る物は簡単でよい。
極端に言えば、サロン一枚でよい。
事実、昔は男も女もそうだったようである。
ついで「住」であるが、雨さえ防げれば良い。
極端に言えば、竹の柱でバナナの葉の屋根の家でよい。
インドネシアでは、生活を支える3大植物というのがある。
「バナナ・椰子・竹」の三つのことである。
バリ島には、この三つは何処にでもある。
生活(生きてゆくこと)が簡単であるということだ。
さて、
全ての島民が衣食住が足りてるってこと、
生きるだけなら自前でゆけるってことは、
他への依存をしなくてもよいってことである。
外に対して無関心でいいってことでもある。
独立戦争を戦い続けるモチベーション、
そのためのナショナリズム....とかなんとか言ったって、
足りてる島民にとって考える必要のないことかも....
ングラライもやりにくかったに違いない..........とオレは思うのだ。