ここサヌール、二日前より東風が強く吹く。
夕べはクーラーなしで眠れた。
やっと訪れた季節の変わり目。
が、この時期バリ人はよく風邪を引く。
いつも行くワルンのオヤジ、それにその娘さん。
みなグスングスンと鼻を鳴らし、咳(バトゥ)をする。
我が家のお手伝いさんも風邪で二日休んでいる。
聞けば、夫も二人の子供も風邪をひいてるそうな。
バリ人は病気への抵抗力が弱いようだ。
元気だった人が突然に死ぬことがあるとの話も聞く。
そういう話を聞くと、いとおしくなってしまう。
おこがましいが、愛すべきバリ人。
もっともっと、元気であって欲しい。
特によく働くバリ人女性にそう思うのだ。
・・・・・
今日は、その愛すべきバリ女性の髪の話。
きっかけは右上の写真の少女。
今朝の浜で知り合ったばかりのホヤホヤのバリ女性。
浜の清掃をしている公務員だ。
きれいで可愛い人、それに黒髪がウエストの下まである超ロングヘアー。
髪に触らせてもらった。
日本だったら、初対面のジジイーに髪を触らせてくれるなんてありえない。
それがここバリでは、恥ずかしそうにしながらも許してくれるのだ。
で・・・んん?少し縮れている。
これが直毛であったらどれだけの長さになるのだろうか?
それに意外に重いのにびっくり!
大変だ~、
こんな重いのをいつも身に着けて!
私の手に残るその重さの感覚・・・、
その感覚から出た結論、
「髪が長いほど純情な人」・・・なんだ。
一方的結論であることは解っている。
でも、手に残る甘い感覚がそうに違いないとの確信を後押しするんだヨナ~(笑)。
左上の写真を見てほしい。
お寺のまつりごとで浜に向う少女達。
幼い娘はまだ髪が伸びきらない。
でも、10代半ばにもなると、
女性らしさが現れ始め、髪もたわわになる。
で、長い髪は心が清らかな若い女性の証左・・・。
そうお思いになりませんか?
さて、今日のブログ、髪の話は、
実は以前よりあたためてきた話題なんです。
話が長くなるのをがお許しください。
で、過去のそうした観察からひとこと。
女性になる少し前、齢から言えば中学生頃かな~、
そういう年頃のバリの娘さんは、ほとんどが同じ髪型です。
三つ編み(ケパン)か、ポニーテール(写真右)なんです。
さらに細かく言えば、小中学生はケパン。
高校に入るとポニーテールに変わる。
これが、少女達の髪型の全体像なんです。
では、大人の女性になると、
髪型はどのように変わるのか。
二つの写真で紹介させてください。
まずは結婚式で撮った花嫁さんのお姉さん(写真左)。
結婚式では、姉妹もこのように着飾る。
注目したいのが、髪飾りの後ろの大きな髪束。
サングル(つけ毛)と呼ばれる。
写真は髪飾りに負けないよう、特に大きなサングル。
結婚後の女性は、長い髪を少々短くする。
その理由・・・、
家を守るバリの女性は、
毎日のように神への供物をする。
供物をする前は、必ず身体を清めなければならない。
水浴後の長い髪の扱いに困る。
で、髪を少々短くする、ということではなかろうか。
ということで、大人になると、長い髪を少し切って、サングルを買い揃えるということになる。
が、結婚式の写真のような大きなサングルは、日常には不要である。
よくしたもので、そのための「貸しサングル」がある。
髪も衣装と一緒に借りるということだ。
もう少し大人の女性になると、どうなるか。
右の写真は、既婚者だけが参加できる、
言ってみれば主婦の行列。
サングルの形、大きさがみんな同じである。
このお揃いの衣装は借り物ではない。
各自がお金を払って新調したものと聞く。
であれば、
サングルも同じものを買い揃えたのだろうか。
最近は、茶髪に染めている若い娘さんも見る。
が、まだまだまれである。
ほとんどの娘さんは黒髪のままでいる。
神への儀礼に、茶髪は似合わない。
そのことをわきまえているように見受ける。
そんなバリの女性、髪の手入れだけでも大変だ。
が、殿方の目を楽しませてくれていることだけは、
間違いない。・・・・・・・ありがたい。