「午後」を発音してみてください。
最初の「午」は、普通の「ゴ」、
次の「後」は、鼻にかかった「ゴ」ですよね。
これを鼻濁音というそうです。
もっとも、四国・中国地方の人は、
この鼻濁音が発音できないらしく、
今日の話はチョット解りませんよね。
であれば、お許しを・・、
さて、今日の話は、この鼻濁音に
バリ人がとても敏感だという話です。
ニュピの前にはオゴオゴで悪魔祓い・・・
という話を先日のブログに書きました。
このオゴオゴの発音の仕方ですが、私がの場合、「ゴ」が鼻濁音になるのです。
でもこれが、日本人の普通なのです。
言葉の最初の「ゴ」以外は、鼻濁音になるのが日本人の普通だからです。
ですが・・ですがですよ。
バリでは、これが否定されるのですヨ。
私がオゴオゴと鼻濁音で言うと、即座に嘲笑されるのです。
日本人の場合、濁音と鼻濁音は、曖昧に聞き取る耳しか持っておりません。
でも、バリ人は、それを瞬時に聞き取る耳を持っているということです。
バリ人は、どうして鼻濁音に敏感なのでしょうか。
いろいろ考えてみましたが、私が結論づけたのは、
バリ語の「イエス(英語)」からなんです。
バリ語の「イエス」は、 ゲェッ と言います。
戦時中に日本軍関係者が日本向けに書いた「バリ事情」によれば、
バリでは、「はい」 のことを インゲ と言う・・・と書いております。
ゲェッ の発音の表し方が難しかったのでしょうね。
このゲェッ、 字では NGIH と書きます。
鼻濁音なのです。
バリ人は、話の中で相槌をうつとき、何度も ゲェッゲェッ と繰り返します。
バリ人がもっとも多用する言葉が鼻濁音なのです。
幼い頃から鼻濁音を聞いてきたバリ人は、
濁音と鼻濁音を瞬時に聞き分けれる耳を持ったということだと思うのです。
でありました・・・、本日の長~い、お勉強オワリ。
写真は、幼稚園児のミニ・オゴオゴ。
撮ったのは昨日、場所は家の前の道路、
引率の父兄に何人か知った方がいて、
「こんなところでアンタ・・・」 なんて、
驚きながら楽しく会話が弾みました。
行列の最初は鼓笛隊もあって、
バリ人は幼い頃から派手が好きです。
バリの村人は、大凧を作ったり、大人形を作ったり、みんな自分達でこなします。
写真ように派手に飾る経験を重ねてこそ、
できることなのでしょうね。