昨晩、バンジャールの男衆の会合がありました。
写真を見ながらバリ社会に関連した雑談をしたく思います。
ご婦人たちの会合と違い、今回は幕が張っています。
殆どの男衆はこの青幕の中に入っています。
いつもはこういうことはありません。
何があったのでしょう。
そのことを考える前に集まる男衆の服装を見てください。
★ 頭にかぶるもの...
頭に巻く布をウダンと言います。
寺院関連の宗教行事には白色ウダン着用が決まっています。
今回はバンジャールの会合なのでウダンの色は自由です。
★ 上衣....
寺院の宗教行事の時の上衣は白色と決まっています。
ちなみに宗教行事の白色衣装を「バジュサパリ」と言います。
バンジャールの会合は寺院の宗教行事に準ずる大事なものです。
ですから、白色の上衣着用が決まっています。
★ 腰巻.....
男衆の腰巻は二重に着ることになっています。
下に巻くのをカンブルと言います。
バンジャール会合の場合、カンブルの色は自由です。
上に巻くの布をサプットと言います。
バンジャールの会合の場合、サプットに規則があります。
右手前の立ってる男をみてください。
白黒の格子模様のサプット着用と決まっています。
これらのことはきちんと守られます。
緩いバリ社会の中で、これだけきちんと守られるのは、
それほど大事な会合ということです。
私はこの集会場のむかえのワルンに居ました。
おなじところに、こんな人たちがいました。
背中に「Pecalang」と書いてあります。
バンジャールが持つ「地域警察」です。
約300世帯のバンジャールタマンには約20人の地域警察がいます。
遠くから会合の安全を監視しているのです。
300世帯に20人もの専用警察....多いと思いませんか、
これら地域警察官は本職は別に持っています。
少ない礼金でほぼボランティア風で地域の安全を担っています。
バンジャールはバリ中で多分、1000以上あります。
私の住むサヌール市だけでも22あるのですから、
それほどはあると思います。
どんなバンジャールでも必ず「地域警察」を持っています。
バリ中がそうです。
これもすごいことと思います。
さて、今日の会合は何だったのでしょう。
ステンドラーさん(会長)がマイクを通して喋るので私にも聞こえます。
【註)バンジャールの会長のことを「クリアン・バンジャール」と言います。
バリ語ですから、バリでしか通用しない言葉です。
さて、今日の会合の目的、どうも銀行の決算報告のようです。
そうなんです。
バンジャールは独自の銀行も持っているのです。
私もお付き合いで定期預金をしております。
300世帯で銀行も持っているってすごいと思いませんか。
コプラシーといいますが世帯数が150以上のバンジャールになると、
大概が銀行も持っています(日本の昔の頼母子講のようなもの)。
バンジャールってすごいでしょう。
ただ、時々、銀行が破産することがあります。
その場合は、お金を預けてる全員がパーになります。
そういうことを覚悟して、助け合い精神で、
お金を預けるのだから、これまたすごいと思います。
ここからは、昨日や今朝に撮った写真から、
ゆるーい社会規制のバリ島の文化を語ります。
私は毎日、ヨガに参加しています。
これが昨日のヨガです。
ヨガが終わると必ず写真を撮り、会員全員に今日の出席者を送るのです。
この日は雨交じりで少ない参加者でした。
左後ろが我々夫婦です。
この広場に高校生風の男女が来ていました。
写真の奥が男、手前が女性です。
この若者たちは、どうも新しい踊りを創作中でした。
私はヨガをやりながら、ときどき横目で若者たちを観察していました。
若ものたちは笑いながら、行動(踊り)はバラバラで、
なんともまとまりのない練習をしているように見受けました。
それが、一時間後、なんとなんと、
男女合わせて、まとまった踊りができるように仕上がりました。
急がない、規則がない、ばんらばら、だけどなんとかなる....
「これぞバリらしい社会」と、微笑ましく鑑賞しました(笑)。
次の写真は、今朝がた撮ったもの...
場所はムルタサリビーチの「ラモスの店」です。
朝早くから男ども三人が料理を作っています。
作っているのは、「鮫のラワール」です。
これは、主人のラモスが担当した「鮫の串焼き」です。
ラモスを入れて、男ども4人が作る「鮫料理」....
手伝う三人はラモスの親友ですが、労働は無償提供です。
せいぜい、今日のお昼は無料でこれらを食べれるだけです。
バリ特有の相互助け合い「ヤモブラユー」.....
バリのどこでもにこうした地域や友人の助け合いがあります。
そういうのに出会うとほっとします。