あけっぴろげてあらいざらいのあるがまま



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一年間の総括

みなさん、正月はどのような計画がありますか。
私たち夫婦は、ロンボク島で過ごす予定です。
明朝の飛行機で出発です。
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その前に、今年の総括です。

ブログ、最近は怠けていて書いていません。
ブログは、私にとって、日記です。
過去、何をし、何を考えていたか、自分なりに解って便利です。
が、最近、過去を振り返ることはどうでも良くなりつつあります。
ブログの価値も少なくなったのです。

ただ、過去に書くことを宣言したことがいくつかあります。
その中のひとつが、自分の過去の記述です。

ベトナム戦争を書く処で止まってしまっています。
何故に止まったのか。
戦争中のサイゴン市内に潜入した話ですが、
恥ずかしくて書けなくなったのです。
当時、船長が危険を理由に上陸禁止令を告げていました。
その命令を破って上陸したのです。

無事に帰船できて良かったが、
もし何かあれば、みんなに迷惑をかけていました。
そういうことが解らぬ無分別な若者でした。
そういうことを自慢気に書く気になれないのです。
少し勇ましいだけで中身の伴わないダメな男でした。
そんな若い時の話は忘れてしまいたいのです。

若い航海士時代は飛ばしますが、
船長時代の次の三つは、いつか書きたいと思っています。

1、ララトンガ島で幾重にも危険が迫った話
2、アンゴラ軍の拿捕に抵抗した話
3、ドミニカ共和国の密航者と戦った話

最近でも書くことを約束しながら、
書いてないことがあります。
シンガラジャの調査報告です。
成果がなかったので、書く気になれなかったのです。

バリ島での独立戦争の話....
ありがたいことに読者(数人ですが)がいます。
申しわけありません。
来年早々に書きます。

さて、ということで、今年の総括....

いろいろなことが面倒になって、
その日その日、ただなんとく過ごした一年でした。
でも、あっと言う間に終わりました。
年をとると、一年が早くなります。
大きな病気をしなかったことが幸せでした。
by yosaku60 | 2016-12-29 18:57 | バリ島=その日のできごと | Comments(2)

これぞバリ!だからバリ!(最終回; あの世からの帰還)

死んだら、あの世に行く。
その、あの世からこの世への帰還....
にも、いろいろある。

先ずは、輪廻転生。
この世に生まれ変わって現れるのだ。
輪廻転生を済ませた人は、もうあの世にいない。
当たり前だ。

あの世に居つく人もいる。
でも、年に一回、この世に遊びに来る。
それが、ガルンガン(日本でいえばお盆)だ。
まあ、臨時帰還というところかな。

それらとは別に、
あの世からこの世に来る方法がもうひとつある。
あの世から、各家のサンガ(家寺)に移り住む方法だ。
それは、ムムクル(Mumukur)と言う儀式を経て行われる。

ということで今日は、ムムクルの話......

バリ島は、神にもっとも近い島

何故、ムムクルのようなことができるのか?
と、愚問だろうが、初老バリ人男性に聞いたことがある。
その返答が面白かった。
彼は、真面目な顔をして言う。
「バリ島は神にもっと近い島なので、呼び寄せるのが簡単」
.....なあるほど。


ムムクルの日は決まっていない

お葬式の日に、同時にムムクルもするところもある。
一旦、海に向かわせるが、すぐに呼び返して家寺に入れるのだ。
地方により、またカーストにより、扱いがまちまちだ。

エヴィの家の場合だが、
10年以上前に死亡した祖父のムムクルをまだ終えていない。
それは、祖母がそのように求めたからだ。
祖母は、死してあの世に行って、パパに会えないのは嫌だ。
私が、あの世に行って、パパに会えた後、
パパと一緒にムムクルをして、一緒に戻って来たい。
.....と、いったことがあったからだそうな。

お葬式とムムクルの見分け方

お葬式をンガベン(ngaben)という。
ンガベンとムムクルを一緒にしている外人さんが多い。
実は、私もそうであった。
ンガベンとムムクルを簡単に見分ける方法がある。
儀式参加者の服装が全く違うのだ。
ンガベンの服装は、柄物を着る。
こんなんだ。
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が、ムムクルは、お寺に関する儀式なので、白色を着る。
こんなんだ。
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頭に巻くものも特別だ。
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お葬式よりもムムクルの方が費用がかかる

バリ人のお葬式は、お金がかかることは聞いて知っていた。
が、びっくり、ムムクルの儀式の方が費用がかかるらしい。
なにしろ、お供え物の量がはんぱではないそうな。
で、ムムクルも、合同で行うことになる。
写真は、7年前のデンパサールでのムムクル儀式。
300人ほどの合同ムムクルだった。
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ムムクル後、魂は、サンガに入る

写真は、父親の実家でポトンギギの儀式を行うクトッ....
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後部の黄色の布で覆われたものがある。
あの世から呼び寄せた、ご先祖が住んでいるサンガ(家寺)だ。
サンガに住みだすと、もうあの世には居ないことになる。

で、思いませんか。
あの世にいる親族がいなくなれば、
ガルンガンの儀式が必要なくなる。
何故ならば、ガルンガンは、あの世の人を一時的に、
この世に迎える儀式だから......

が、そうはならないらしい。
ガルンガンは、死者を迎えるだけでなく、厄除けの意味もある...
だからだそうな。

んん??
これぞ、バリ!
だから、バリ! バリヒンドゥーは、ややこしい。
by yosaku60 | 2016-12-23 10:30 | バリ島=慣習・伝統 | Comments(0)

これぞバリ! だからバリ! (その8; お葬式)

バリヒンドゥーの葬儀は、原則として火葬である。
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土葬の場合があるが、それはすぐに火葬できない事情があるからで、
その事情がなくなれば、火葬にする。
火葬できない事情とは、
葬式費用がない、火葬の日取りを選ぶための二つがある。
ということで、火葬にしろ、仮の土葬にしろ、
そのためのお葬式をあげる訳だが、日本にないルールがある。

死者があの世に旅立つ前に済ませておく「地獄の体験」である。
地獄を体験しておけば、あとは極楽に行くだけだ。
そうした死者への思いやりの儀式....
ハリ地獄の体験である。
写真を見ていただきたい。
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これは、参列者が布に針を刺しているところである。
私も参加したことがある。
参列者全員が刺すので、死者を描いた布が針でいっぱいになる。
なんともはや、理屈が通った儀式だ。

葬式の仕方にも、変わったルールがある。
そうした例を二つ挙げたい。
ひとつは、親族で妊娠中の者は、葬式に出れないということ。
輪廻転生を狂わせないためのルールと思われるが、本当の処は解らない。

もうひとつ、
自殺や事故で死んだ場合、家の中で葬式ができない。
というルールがある。

このルールの厳格さが、どの程度か私はわからない。
というのは、私は事故死の人の葬儀に出たことがあるからだ。
その時、そういうふうな気配を感じなかった。
多分、葬式の正式な手順の一部が家でできないということだろう。

ということで、お葬式が終わって、火葬にするのだが、
その火葬で、まさかということを聞いた。
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一般の人であれば、二時間少々燃やせば、完全に灰になる。
が、ブラック魔術施術者を火葬にしても、すぐは燃えないという。
5時間ほどかけなければ、灰にならないという。

本当かな~
この話、いろいろ信じ始めた私でも疑問を持つ。
これぞ、バリ!
だから、バリ! まだまだいろいろありそうだ。

このシリーズ、
次回は、いよいよ最終回....
あの世からこの世への帰還を書く。
by yosaku60 | 2016-12-22 11:26 | バリ島=慣習・伝統 | Comments(0)

これぞバリ! だからバリ! (その7; 喪に服する期間)

葬式が終わった後の14日間....
親族は、神にお祈りをしてはならない。

何故か?.....以前書いたことがある。
バリでは、悲しい時に神にお祈りしてはならないのだ。
14日間は、悲しみの中で、故人を偲ぶだけなのだ。
日本流に言えば、喪に服する....ということだろう。

お葬式の形は、地方によって少し変わる。
が、この喪に服する期間が14日間だということは、
バリ島全土みな同一である。
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さて、では、14日すぎたら、何をするか....
であるが、満足な葬式であったかどうか確認するのだ。

誰に確認するって?

勿論、ご本人にだ。

死んであの世に行った人に確認するのだ。
バリアンあるいは、プマンクを介して本人に聞くのだ。

「お葬式は、あれで、よろしかったですか」
「あの世に行かれて、不自由していることはありませんか」
「この世から、持って行くもので忘れたものはありませんか」

と尋ねるのである。
この儀式を ムトゥウン(metuun)という。

ムトゥウンの結果、ご本人が「よろしい」と言えば、
喪が明け、その後は、自由にお祈りができるようになるのだ。

モトゥウンであった次の話、本当にあった話だ。

あるお金持ちの家の母上がお亡くなりになった。
息子は、お金がいっぱいあるので、贅沢なお葬式をした。
ムトゥウンで、母上の喜ぶ声を聞きたいと思った。
が、現れた母上が言うには、

「私の家は平民です」
「なのに、あのような立派すぎるお葬式をして...」
「私は、恥ずかしいです」
「私に見合った葬式をしなおしてください」

で、もういちど、葬式をし直したそうです。

これぞ、バリ!
だから、バリ! 本人本意であることがすごい。
by yosaku60 | 2016-12-21 09:28 | バリ島=慣習・伝統 | Comments(0)

これぞバリ! だからバリ! (その6; 身体と魂は別もの)

バリヒンドゥーでは、身体と魂は別物である。
死ぬと魂は、身体から離れる。
火葬場へは、その離れた身体と魂は別々に運ぶ。

写真は、今年8月、前のお手伝いさんのカデ....
の葬儀で、ヌサペニダ島に行った時のもの。
この時は、合同葬儀であった。
死者の棺を火葬場に運んだあと、人々はここに集まった。
死者の魂を受け取るためである。
魂を受け取るのは、必ず女性である。
受け取った女性は、それを頭に載せ、火葬場まで運ぶ。
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が、これは平民の場合...
エヴィの家は、位が高いので、もっと高く掲げて運ぶ。
運ぶ女性が御輿に乗るのだ.....こんなんだ(写真)。
エヴィが膝の上に載せているのが、祖母の魂。
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この魂を運べる人は、限られている。
死者本人の娘(但し、未婚者)、
あるいは、未婚の孫娘。
なぜにひ孫はだめなのか。
理由は、簡単。
輪廻転生で、孫には早すぎて生まれ変われないが、
ひ孫であれば、その可能性がある。
そうなると、ややこしい....んだそうです。

魂を運ぶに、もうひとつルールがある。
途中で転んで魂を地面に落としたら...
葬式の全部が最初からやりなおしになるんだそうです。

これぞバリ!
だからバリ! なんと大げさな。
by yosaku60 | 2016-12-20 08:29 | バリ島=慣習・伝統 | Comments(0)

これぞバリ! だからバリ! (その5; バリアンの霊能)

エヴィが話してくれたのをそのまま書きます。

おばあちゃんが死んでしまいました。
おばあちゃんは、天国の夫に早く会いたいと言っていました。
だから、良かったのかも知れません。
おばあちゃんが一番可愛がっていた子供は、私のお父さんでした。
その私のお父さんも、「良かったかも」と言っています。

おばあちゃんが、天国に行きます。
どういう手続き(葬式)で天国に行きたいのか、
天国には、どういうものを持って行きたいのか、
それを確かめるために、バリアンの処に行くことにしました。

私の家は、王家なので、有名です。
デンパサールのバリアンに行っても、私たちを知っているかも知れません。
私たちのことを知らない、遠くの地のバリアンを訊ねることにしました。
その地に、ヌガラを選びました。
ヌガラはとても遠い処です。
誰も私たちのことを知りません。
で、ヌガラのバリアンを訊ねることにしたのです。

一族、15名がヌガラに行きました。
勿論、自分たちの名前は言わないし、
デンパサールから来たことも明かしていませんでした。

バリアンは、中年の女性でした。
祈るうちに、おばあちゃんが乗り移ってきました。
言葉遣いも声までも、おばあちゃん、そっくりでした。

(エヴィのおばあちゃん)
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びっくりしたのが、私のお父さんを生前におばあちゃんが
呼んでいる名前で呼んだことです。
「....さん、そんなに遠くにいないで、私の横に来なさい」
と言ったのです。
そのひとことで、これは本物だと思いました。

おばあちゃんは、続いていいました。
「気になっていることがあります」
「私の右腰の上が汚くなっています」
「このままでは恥ずかしいです」
「そこをきれいにしてください」
おばあちゃんの右腰の上には、床ずれの傷がありました。
そのことを知っているのは、ほんの数人でした。

おばあちゃんが世間話を始めました。
「今、ここに、パパ(亭主)もいます」
「パパは、何度も迎えに来てくれました」
「でも、まだ早いといって、すぐに帰ってしまったのです」
「でも、今ようやく、ずーと私の傍にいます」
「私は、幸せです」

その後、おばあちゃんは、葬式の要望を話し出しました。
「私の葬式は、セセタンでしてください」

びっくりしました。
だって、バリアンは、私たちがデンパサールから来たことも
知らないし、ましては、セセタンがどこかも知らない筈です。
セセタンは、おばあさんが生まれた土地です。
昔、おばあちゃんが娘時代に住んでいた家は、今は、バイク
修理工場になっていて、エヴィのお父さんが管理しています。

修理工場があるだけで、そこには住んでいません。
住んでいた王宮で葬式をあげるのは簡単です。
でも、住んでいないところのバンジャールにお願いして葬式
をするのは、大変なんです。 
でも、おばあちゃんの望み通りの葬式にしました。

次いで、おばあちゃんは、そこに居た15名それぞれに、
それぞれの名を呼び、それぞれ違った要求をしました。

エヴィには、
「グン(おばあちゃんだけが呼ぶエヴィの呼び名です)!」
「あなたは、香水を買ってきて、私の傍に置きなさい」
おばあちゃんの闘病中、エヴィは、部屋に変な臭いがしない
ようにいつも香水をまいていたそうです。
おばあちゃんは、それをうれしく思っていたようです。
私は、香水を買ってきて、おばあちゃんの棺に入れました。

おばあちゃんは、エヴィのお母さんに言いました。
「私は、今腹が空いています」
「なにか食べたいのです」
闘病中、おばあちゃんに食べさすのが、エヴィのお母さんの
役目でした。
でも、死の間際、エヴィのお母さんは、あわてていて、
食べさすのを忘れていたのです。
そのことを指摘されたようで、おかあさんは恐縮していました。

おばあちゃんは、エヴィのお父さんに言いました。
「あなたは、お金を準備して、持ってきなさい」
「向こうに行ったら、いろいろな人にお金をあげたいと思います」
生前、おばあちゃんにお小遣いを持って行くのが、
私の父の役目だったのです。
おばあちゃんは、それを感謝し、もういちどお願いしてきたのでしょう。

......

これが、エヴィが私にしてくれた話です。
こうした摩訶不思議な話、
バリ人は、当たり前というのですから、

これぞ、バリ!
だから、バリ!  と思わざるを得ません。
by yosaku60 | 2016-12-19 10:44 | バリ島=慣習・伝統 | Comments(0)

これぞバリ! だからバリ! (その4; 死者の為のお葬式)

日本のお葬式は、死者本人よりも、
喪主の意向を過大に反映したお葬式になるきらいがある。
私は、それが嫌いだ。

が、ここバリでは、全く違う。
完全に死者のためのお葬式なのである。
今回、それを知る機会があった。

先日、エヴィの祖母が亡くなった。
95歳の長寿を全うした。

エヴィの祖母.....
バドゥンの王様の奥様である。

ちょっと歴史を書く。

1903年、バドゥン王はオランダに抵抗して集団自殺した。
有名なバドゥン王家のププタンである。
王家にかかわる約1000名の王や貴族が一挙に死んだ。
その時、ただひとり残った王の末っ子がいた。
5歳の幼子だったので、誰かが隠したと伝えられている。

王家が全滅したオランダは、バドゥンの治世の安定に困った。
民衆には、王の力が必要だったのだ。
で、王の家系を遡り、その血筋の者を二人、新たな王にした。

一方、唯一生き残った王家正統の5歳の幼子....
彼は、成人し王になった。
バドゥン王の本家の復活であった。

それがエヴィの祖父である。
その祖父の奥さまが、今回死亡した祖母である。


で、この祖母、
王家に嫁いだので、王宮に住んでいた。
それなのに、彼女のお葬式は、王宮では行われなかった。
セセタンにあるエヴィのお父さんの持ち家で行われたのだ。

何故に、セセタンで行われるのか、
葬式の案内を受けた私は、エヴィに訊ねた。
とエヴィは、
「おばあちゃんが、それを望んだの」と言う。
聞いてみれば、
エヴィの祖母は、セセタンで生まれたとのこと。
王宮ではなく、生まれ故郷で葬儀をしたかったのだ。
王家に嫁いだといえ、そういう自由があるのか、
私は、感心しながら、エヴィに話しかけた。

そうか....
おばあちゃんは、そのように遺言してたのか....

と、エヴィ(写真は、その日のエヴィ)、
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「それは、違う」
「遺言では、そういうことは言わない」
「おばあちゃんは、何も言わず死んでいった」
「バリアンの処に行って、確認した結果なの」

と、びっくりすることを言う。

バリアンって?
「バリでは葬式の前は必ずバリアンのところに行くの」
何のために?
「どんな葬式をしたいか、聞きに行くの」
誰に、バリアンに?
「いいえ、おばあちゃんに」
ええ?
「おばあちゃんがバリアンに乗り移るの」
「そして、全て、自分の希望を喋ってくれるの」

「で、私たちは、バリアンの言ったとおりのお葬式をするの」
「バリアンと言っても、それはおばあちゃんなので当然なの」

この摩訶不思議な話。
当然に私は、驚いた。

そして、もっと驚いたのが、この話を後日他のバリ人にしたところ...
その全員が「当たり前!!!」と即答したことだ。
バリでは、葬式の前にバリアンを訪れるのは、必須とのこと。
そして、死者がバリアンに乗り移って語るのは、当たり前だとのこと。
念まで押された。
ビアササジャ・・・
当たり前中の当たり前なのだそうな。

知らなんだ。
これぞバリ!
だからバリ! だ。

次回は、エヴィのおばあちゃんがバリアンに乗り移って、
何を話したかを書きたい。
by yosaku60 | 2016-12-18 10:50 | バリ島=慣習・伝統 | Comments(0)

これぞバリ! だからバリ! (その3; 輪廻転生)

バリヒンドゥーでは、人間は身体が死んでも魂は死なない。
だから、生まれ変わることができる.....
いわゆる、輪廻転生があると信じられている。
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バリ人に浸透している、こうした輪廻転生....
(註) 輪廻転生; Numadi(バリ語)
の扱われ方を箇条書きに書いてみたい。


1、身体よりも魂を大切にする。

日本人は、心臓(心音)をもって生死の境を考える傾向にある。
だから、「脳死」を認めたがらない。

が、バリ人は、魂が身体から離れることをもって生死の境を考える。
その魂だが、
身体のどこにあるかというと、脳の中にあると考えるらしい。
だから、脳死は、人間の死であると判断している。

身体よりも魂を大切にする....
その実態は、葬儀の仕方の項(次回)で更に述べたい。


2、人間は生まれ変わっても人間

日本では、例えば、前世が「蛙」だったとか....
前世が動物であることも言われる。
が、バリでは、それはない。
人間は人間として生まれ変わる。

なぜ、そうなのか。
バリ人は、生物を次のように一体化して扱っているからだ。

植物は、生きている。
動物は、生きていて、移動ができる。
人間は、生きていて、移動ができて、考えることができる。

一体化して扱われているが、やはり違うものは違う。
考える能力があるのは、人間だけだ。
次回生まれ変わっても、その能力を持つ。
だから、人間は人間に生まれ変わるのだ。

その生まれ変わり方だが、
性(男と女)については、なんら影響されない。
が、カスターには、影響されるそうな。
(註) カスター; 階級制度
生まれ変わっても同じ階級であることが多いそうな。


3、前世を知る儀式がある

死ぬ前に、生まれ変わり方を決めることはできない。
生まれ変わった後、前世は誰だったか知ることになる。
それを知るための儀式がある。
通常は、子供が生まれた後、一か月と7日....
バリ風の計算では、42日後に、その儀式を行うそうな。

ここで、ちょっと注釈を入れたい。
この42日後の儀式のことを知った、私。
コミンとカデの二人に前世が誰だったかを聞いてみた。

すると、両人とも、次のように同じ結果であった。

「知らない、でもお父さんなら知っている」
では、お父さんに聞けばわかるの....
「ええ、お父さんは知っている」
では、なぜにお父さんに聞かないの...
「別に、興味がないから、聞かない」

というのだ。
前世が誰だったか、興味がないという感覚、
私には、理解できない。

両人とも子供がいる。
重ねて聞いてみたら、その答えも同じであった。

子供の前世を知る儀式を済ませたの...
「済ませた」
では、子供の前世を知っているの....
「知っている、でも子供には話していない」

4、この世で不幸ならば、早く生まれ変わる

不幸である....
との書き方は適当でないかも知れない。
要するに、思い残すことがあったなら、ということ。
そういう場合は、思いを遂げるため、早く生まれ変わってくるそうな。

実際にそういう人がいた。
友人のワヤン・スアルカである。
現在、55歳の彼、自分は曽祖父の生まれ変わりという。
曽祖父は、幸せな人生ではなかった。
で、すぐに自分が生まれ変わった。
今、私は幸せだから、もうしばらく、この世に現れなくとも良い。
なんて、言う。


5、生まれ変わるのは、ひとりとは限らない

誰の生まれ変わりというだけではない。
誰と誰の生まれ変わりという、複数の場合があるそうな。
但し、これは、カーストの平民だけ。
カースト(階級)が高い場合は、ひとりだけだそうな。

が、これ...
という説があるということで、
実際にどの程度信じられているか、未調査です。


6、バリヒンドゥーには、お墓がない

千の風になって...と言う歌が流行った。
お墓、そこには私がいません....と歌われた。
バリでは、この歌のとおりなのです。
輪廻転生のバリ。
お墓に閉じ込められたら、帰ろうにも帰れなくなります。
で、バリには、お墓と言うものがありません。
じゃ、死んだらどこに行くか。
海の彼方に行くのです。
だから火葬後の灰は、海に流します。
山の村では、川に流します。
いいんです。
川の水は、いずれ海に注がれるのです。
ということで、海の彼方に行くのです。

ですから、
その海の彼方から、迎え入れる儀式がいろいろあります。
それは、次(多分....明日)に書きましょう。
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by yosaku60 | 2016-12-17 11:14 | バリ島=慣習・伝統 | Comments(0)

これぞバリ! だからバリ! (その2; 祈祷師)

日本語で祈祷師と書いてみたが、
霊能者と呼んだ方が良いかも知れない。

まあ、そんな能力を持つ人....
ここバリ島には、いっぱいいる。
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例えば、

1、プダンダ(pedanda)
2、プマンクー(pemangku)
3、バリアン(balian)
4、ルシ(resi)
5、スリオンプ(sri empu)

これらは、みな祈祷師であり、
一部は、祭司であり、
一部は、霊能者であり、
一部は、ブラックマジック施術師であり、
一部は、ホワイトマジック施術師であり、
はたまた、それらの混合である。

門外漢の私には、これらの違いが良くわからない。
が、解らなければ、先に進めない。
頑張って、解る範囲内で書いてみたい。

プダンダとプマンク

プダンダもプマンクも祭司である。
バリヒンドゥーの儀礼は、祭司による祈祷を求めて行われる。
プダンダとプマンクの違いだが、
プダンダは、階級の高い階層の人ための祭司である。
階級の高い階層の人でも、小さな儀礼ではプマンクで足りる。
が、大きな儀礼、例えば葬儀などは、プダンダの祈祷がなければならない。
それに比べ、プマンクは階級にかかわらずなれる祭司である。
同時にプマンクは、祈祷師でもある(ようだ)。
どうも....占い、のようなこともしてくれるらしい。


バリアン

バリアン....これをどう訳したらいいのだろうか。
迷った末に、その能力から、霊能者と訳すことにした。

バリアンは、特別な勉強をしてなれるものではない。
ある日、神が降りて来て、その日からその人はバリアンになる。
その後、バリアンは、バリアンとして生きて行かねばならない。

要するに、他の職を執ってはならないということ。
さらに、バリアンの能力をもって、ビジネスをしてはならない。

ということになっているが、
最近、そうとは限らない、出来事があった。

あるバリアンが、フェースブックで、Lungis colek の販売をしたのだ。

Lungis colek .....
バリアンが祈祷して得る薬....
この場合のバリアンは、ブラックマジック施術者....
この薬、日本語で言えば、「媚薬」....

相手の腕でも肩でもにちょっと塗れば、
その相手がたちまち、自分を恋してくれる....
てな便利な薬である。
相手は男であっても女であってもいいらしい。
ただ、この効能、2か月(2週間だったかも)しか、
持続しないとのことで、効能が切れる前に、
再度塗らねばならない。

んで、ここからが、大事なこと....
「この薬の効能、バリ人ならば誰もが信じている」
ということ。
こんなこと....
バリ人の全員が信じているなんて!
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これぞバリ!
だからバリ! なんです。
by yosaku60 | 2016-12-16 10:10 | バリ島=慣習・伝統 | Comments(0)

これぞバリ! だからバリ! (その1;まえがき)

70年前のインドネシア独立戦争...
をバリ島で戦った残留日本兵が言い残している。
「バリは神々の島である」
「信じられないだろうが、神があちこちで助けてくれた」

バリ人ではない。
日本人が言い残しているのである。
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撃たれても撃たれても死なない男がいたり、
敵のいない進むべき安全な道を神が教えてくれたり、
咽の渇きに苦しむ兵の前に、突然水たまりが現われたり、

あげればきりがないほどに、信じられない話がある。

命をかけた戦争だから....
まあ、そんなこともあるだろう....

私は、その程度の扱いで、軽く読んでいた。
が、それは最初の内だけだった。

余りにも多くのそうした文献に接するうちに.....
バリ人の日々の真剣な祈りに接するうちに....
「バリ島は神々の島だ」
「だから、事実かも知れない」
と、思うようになってきていた。

以前の私のブログ...
村のお祭りを書いた記事を覚えておられるだろうか。
トランスに入った村人を書いた記事だ。

   (註) トランスに入る....
   バリ語でkerangsukan という。

何枚も写真に撮ったはずなのに...
村人がトランスに入った部分だけが撮れていなかった。

あの時は、半分、カメラの不具合を疑い、
半分、神の島バリ島だからありうる....かも、
と、思っていた。

が、最近....
そのありうるかもという思いが、
あるはずという思いに変わったできごとがあった。

そのできごとを語りたい。
by yosaku60 | 2016-12-15 09:30 | バリ島=慣習・伝統 | Comments(0)


常時ほろ酔い候
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