あけっぴろげてあらいざらいのあるがまま



カテゴリ:日本=船員・船長時代( 53 )


ドミニカからの密航者(その22; 追加解説)

「ドミニカからの密航者」をお読みくださってありがとうございます。
言葉足らずで、説明不足だったことを捕捉します。

ドミニカからの密航者(その19)です。

(15) 逃亡防止策 再確認
.....に、
足かせが余りにも苛酷過ぎてやめるとあります。
何故に過酷と思ったのか、書き忘れました。
足かせの鉄のバンドと足の間には、クッションとして布を押し込んでいました。
押し込んでいても、重みがあるので、足かせが動くのでしょう。
布と足の皮膚がいつも擦れるのです。
そうすると、足の皮(黒い皮膚)が剥けて、薄皮の下の白い皮膚というか、
肉がむき出しになるのです。
多分、痛かったと思います(二人は痛いとはいいませんでした)。
その剥き出た皮膚の下の肉を見て、「過酷」と思ったのです。

同じく、
ドミニカからの密航者(その19)です。

(解説)の人夫がドアーの前にいる;
.....に、
煙草をくれたのは、リオン曰く、きれいな女性という。
と書きました。
何故に船の中に女性がいるのか、
おかしいと思う方がいると思います。
説明します。
いわゆる売春婦です。
ただ、前にも書きましたが、
貧しい国の売春婦には、悪い人はいません。
頑張って生きている人が多いのです。
船長によっては、売春婦の乗船を禁止します。
ですが、私は、船内(船員たち)にルールを作って、
そのルール内で自由にしていました。
ルールとは、乗組員に浮気を禁止したのです。
一人の彼女を選んだら、その港にいる間は、
その娘さんを大事にするというルールです。
浮気した場合の罰金額も決めていました。
乗組員は、自分たちの食事を削り、
売春婦たちに食事を与え、優遇していました。
売春婦のグループと港のマフィアとは、底辺でつながっています。
彼女たちが、「あの船は良い船だ」というと、マフィアも忖度します。
反対に、「あの船は冷たい、私たちを馬鹿にする」との噂がたつと、
マフィアから狙われやすくなるのです。
売春婦につらくあたる船で、その様な目にあった船を実際に見ています。
そうした場合、船の船長も会社側も理由は解らないのです。
でも、彼女たちから「......だから」と、理由を聞かされます。
変な話を書きましたが、これが実態です。
by yosaku60 | 2017-03-27 09:42 | 日本=船員・船長時代 | Comments(0)

ドミニカからの密航者(その21; 最終回)

11月5日。
商船三井担当者殿の自宅に電話。
続いてサントドミンゴ代理店と電話する。
サントドミンゴの電話でリオンのレジスターが整い、
2日前東京、サントス、サンパウロに送られていることを知る。
確認のためサンパウロに電話する。
昼食中でいない。
サントスに電話する。
確かに受け取ってること及びサントスから送還すべくワーク中であることを知る。
送還準備として密航者に新品の服と靴を買い求めるよう依頼される。
後は優秀なサントス代理店に任そう。
.....(経費として代理店からの電話代発生)
......(密航者の服靴購入代、買い物のための交通費経費として発生)

(17)  送還

11月10日 サントス入港。
FEDERAL POLICE に密航2名の身柄を渡す。
......(経費として送還費用カウンテイング開始


........

(解説)

当時は、国際電話をかける携帯電話などなかったことを
知らないと、こうした行為が理解できないと思う。
いずれにしても、代理店の事務所に電話をかけるために出向いた。
出向く際は、まだ、レジスターが出来、送還手続きが開始されて
いるとは、知らなかった。
そのため、市内にある代理店オフイスには、リオンを連れて行った。
リオンにリオンの恋人に電話させ、父親の説得に当たらすためだ。
ただ、リオンはパスポートもなく上陸許可証もない。
港の外に出ることができない。
また、逃げられても困る。
それで、私は、船長の服装を着て、リオンの手と私の手をロープで
つないで外に出た。
船長の肩章は、軍隊で言えば「大尉」に相当する。
権威があるので、ポリスも捕まえないだろうと思ったからだ。
d0083068_91716.jpg

代理店に行って、電話をかけたら、
上記のようにレジスターができ、送還手続きが始まっていることを知る。
リオンを連れて来る必要がなかったのだ。
それはそうとして、レジスターができたことは嬉しかった。
リオンが恋人と話したいと言うので、許可した。
恋人の声を聞いたリオンは、「帰りたい」と言いだした。
無理もない。
代理店のオフイスを出て、商店街に行き、リオンとペドロの服と靴を買った。
私もリオンも上機嫌であった。
タクシーで港に戻った。
ゲートを入ったところをポリスに捕まった。
上陸証明証を見せろと言う。
「ない」と言うと、二人繋がったまま、引っ張っていかれた。
牢屋に入れられ、鍵までかけられた。
私は、慌てなかった。
このポリスは多分新人だ。
外国船の船長というのは偉い、ということを知らない。
私はポリスに大声で怒鳴った。
「ポリスの責任者を連れて来い」
「連れて来たら、お前の無礼さを訴える」
「お前はポリスを辞めることになる」
その恫喝に恐れて、ポリスは牢屋の鍵を開けてくれた。
但し、このことは恥ずかしい(捕まったので)ことなので、
会社の報告書には、書かなかった。


サントスでの送還手続きは、報告書に書いていない。
なぜなら、サントスの代理店が報告するであろうから、
私が特段に報告する必要がないと思ったからだ。


以上で、サントドミンゴからの密航者を終わります。
報告書を転記しながら、若かったなあ、と改めて思いだしました。
by yosaku60 | 2017-03-26 09:18 | 日本=船員・船長時代 | Comments(4)

ドミニカからの密航者(その20; フォルタレッサ港 停泊)

(16) フォルタレツサ港 停泊

11月4日 07時25分 フォルタレッサ入港。
この日も日曜日。
今回の密航者の件に関しては、密航者発見、マナウス港も
フォルタレッサ港と全て日曜日。
連絡類取りにくい。
しかし、幸い出港は11月5日 20時00分の予定。
明朝各所に電話をかけられる。
弟のリオンのレジスター作れず、
送還手続きに支障をきたしているからである。
ペドロはそうでもないが、リオンは父にも嫌われているようである。
リオンが帰って来ないほうが良いと思っているのかも知れない。
そうすると父は本当のことを言わないだろう。
なにしろペドロとリオンは生れた所が随分離れているらしい。
リオンにこのことを正直に話す
ただし父が嫌っているかもしれないことは省く。
でもリオンは気付いた模様である。
先に恋人に電話し、彼女から父を説得させる方法を提案して来る。
代理店に明朝 密航者と共に会社に電話をかけに行くことの手配を依頼する。


.........

(解説)

レジスター;

本人であるとの証明書、
これが’ないと送還手続きの書類を作れない。

正直に話す;

ペドロのレジスターは作れたが、あんたのは作れない。
ということを話した。
by yosaku60 | 2017-03-25 07:42 | 日本=船員・船長時代 | Comments(0)

ドミニカからの密航者(その19; ビラデコンデ港停泊)

(14) ビラデコンデ港 停泊

マナウス出港以降、
密航者にご飯を与えるのも風呂に入れるのも煙草を吸わせるのも、
全て私自身が携わることとした。
コ三ユ二ケーションを良くするためと、
これ以上失敗できないからである。 
二人とも従順になって来ており、
密航することよりもサントドミンゴに帰りたくなってきている。
一時期より安心してみておれる。

11月2日 08時25分 ビラデコンデ入港。
町も何もない。
代理店員もスピードボートに乗ってベレンから1時間かけて来るところ。
明朝7時の出港予定である。
あしかせつけ、それにツイストロックをぶらさげ、
ドアーには大きな錠前をつけ、
ダンパーは鉄板に変更していたので安心していた。

夜中の12時。  
甲板手、密航者のデッキからコトコト音がした様に思え、確かめに行く。
人夫がドアーの前にいる
近づくと逃げる。 
アッパーデッキに通ずるアイアンドアー開きぱなしであった。
鍵の蝶番をこじ開けようとした跡がある。
覗き穴から密航者を見る。
どうも様子が不審。
通報を受けた二航士ドアー前に見張りを立てさせる。

船長 2時に様子を見に降りて来て、この事実を知る。
直ぐに密航者を点検する。
部屋に入って電気を点けてみると
ツイストロックを繋いでいたチエーンが切られている。
部屋に煙草がある。
ライターがある。
危ないところであった。

ブラジルの下層階級は自分自身悪いことをしながら、
貧しい者を可哀想だと思ったりするところがある。
直ぐに他人に同情する
同病相憐れむの心境なのであろう。
生活苦から来た防衛本能が醸成するこのような性格、
ファミリー思想の豊かな国に多い。

本船フイリピンクルーもそうである。
自分も十分でないのに可哀想な人に涙を流してものを与える。
核家族化した日本人には、理解できない”思いやり精神”である。
いずれにしても外部から密航を助ける輩がいることに驚く。
今後各港共注意すべきである。
乗組員1名停泊中常時ワッチさせることとする。

(15) 逃亡防止策 再確認

ビラデコンデの経験から,
外部からも開けれないような錠前をパイプとバーで作りドアーにつけた。
同時に窓のワイヤークリップを溶接する。
(当初チエーンであったが一部切られたためワイヤーに変えた)
ダンパーの代わりに入れた鉄板を止めてあるアイボルトも溶接する。
足かせのアイアンベルトはそのまま、
但しツイストロックの重りは余りにも過酷過ぎるとしてやめる。
これら対策を施しながら考える。
いつも逃亡企てている者がいる場合。
その者の人権を守りながら、長期間拘留するような場所は、
船内では作りえないのではなかろうか。
鉄と鉄をこすればどんな道具でもできる。
道具があれば何とでもなる。
鉄のない部屋で頑丈な所なんて船にない。
時間さえかければなんだってできる。
だから船でできる手段は[逃亡す気をなくすること]の方が重要なのであろう。


............

(解説)


私自身が携わる;

航海中の3度の食事は、リオンとペドロと一緒に食べた。
食べる場所は、部屋ではなく、甲板上とした。
船橋で当直する乗組員は、我々3人が食べるのを監視していた。
青空の下、みんなが見ている中で、
3人が車座になって食事したということだ。

ツイストロック;

重りに使用した鉄の塊りの名前


人夫がドアーの前にいる;

ドアーの前にいたのは男だった。
が、煙草をくれたのは、リオン曰く、きれいな女性という。
女性は「可哀想!可哀想!」と涙を流したらしい。
何人か共同して、密航者を逃がそうとしたようだ。

他人に同情する;

極端に言えば、泥棒にまで同情する。
例えば、リオデジャネイロの貧民街は貧しくて危険。
事情知らずに近寄るのは危険とされる。
だが、人々の優しさが溢れる処でもある。
私がブラジルに住みたいと思った原点(多種多様)である。
海外移住をブラジルにしたかったが、
カミさんに反対され、結局はバリ島に来てしまった(笑)。

全体説明;

この時の二人、自分からすすんで逃げるのではなく、
逃がそうとしてくれる外部侵入者が居たので、
その誘いに呼応して行動を起こしたように思えた。
二人を責める気にはなれなかった。
なんと甘いのだろうと、自分を責めた。
by yosaku60 | 2017-03-24 08:06 | 日本=船員・船長時代 | Comments(0)

ドミニカからの密航者(その18; マナウス出港)

(13)  足かせを。 マナウス出港。

朝、代理店が出勤する時間を狙ってすぐに密航者を捕まえた事実を知らせる。
出港手配を出来るだけ早く依頼する。
パイロットその他どれだけ早くても10時になるという。
....DIMMERRAGE 計算 17時間
9時 ポリスオフィス仕事開始。
9時30分密航者二名本船に来る。
朝早くから準備し作っていた足かせをポリスの見ている前で彼らにつけ溶接する。
もう泳がれる心配はない。
d0083068_0572323.jpg

写真は、重りの紐を持っている、左;ペドロ、右;リオン。

..........


(解説)

dimmerrage;

スケジュールの遅延による損金を言う。
船は経済活動をしており、時間が遅れるとそれだけ損失する。
密航者の処理のため、17時間スケジュールが狂った。
それすべて、船長責任である。

あしかせ;

早朝から、機関部に指示し、作らせておいた。
鉄の輪にチェーンをつけて、
そのチェーンの先に鉄の重りをつけて、
その重りに紐をつけた構造である。
その鉄の輪は、半分に切っておいて、
足にはめたあと、両端を溶接する。
d0083068_0575845.jpg

歩くときは、紐で重りを吊って歩く。
鉄の輪と足の皮膚の触れる処は痛いので、
間に布を押し込んでクッションにした。
by yosaku60 | 2017-03-23 09:49 | 日本=船員・船長時代 | Comments(0)

ドミニカからの密航者(その17; 逃亡Bの8)

12-5  リオン逃亡経路

左舷側より川に飛び込んだ。
少し泳ぎ、息を整え一気に潜る。
桟橋の下まで約25メートル。
前に隠れたことがあるので構造は分かっている。
入れば見つからない。
それほど疲れず船の船首に近い桟橋下に行き着く。
そのまますぐに上に這い上がり、桟橋デッキのビーム裏の真っ黒な所に入る。
身を屈め捜索員が近くを通っても動かず。
6時間待つ。
人の声が上で聞こえたり捜索員も通るので退屈しない。
19時00分陽も沈み辺りがすっかり暗くなる。行動を開始する。
仰向けになり鼻と口のみ水面に出し、
足は動かさず手のみゆっくり動かし、波を立てぬようゆっくり泳ぐ。
桟橋の上から見張り員がこちらを見ている。
見ていても見えていない筈だ。
川の色は自分の肌と同じ色だ。
おまけに真っ暗闇だ。
船の右舷側から左舷側と泳ぐ。
さらに泳いで沖のブイに着く。
少し休む。
上に登ろうとするが足を掛ける場所がなく諦める。
付近をボートが通る。
前はボートの乗組員に見つかった。
いやな予感がする。
すぐに川に身を沈める。
夜だというのに案外小舟が通る。
その度に潜る。
アマゾン河には人を食べるピラニアがいることを知っていたが、
この時はそれを忘れて泳ぐ。
桟橋付近に人影がなくなるのを待つ。
d0083068_6523946.jpg

その後、彼は300m~500mの行動範囲を行ったり来たり5時間30分泳ぎ続ける。
桟橋の近くは乗組員が見張っているので近づけなかった。
乗組員がいなくなるのを待つもその傾向がなかった。

川をわたりきり対岸に逃げれば良かったのにと聞くと。
「灯りがついてなかったから」と言う。
少し泳げば上陸して逃げおおせる暗い場所がいくらでもあったのに、
と現場を知るものには疑問が残る。
結局 桟橋の近くの「薄暗い所」を選んで上陸し見つけられた訳であるが、
まだ16才一人で5時間も暗夜に泳いだ彼の心細さの心理状態を垣間見る。

疲れて泳ぎ着いた岸辺にポリスがいて捕まった。
10月29日 00時40分であった。
捕捉したリオンをその夜は港内のポリスの詰め所に預かってもらう。
ポリス詰め所での彼は結構おとなしい。
すぐに食事とジュースを与えられたからである。
厳しさと優しさを交互に出しいれするポリスに、その道のプロを感じる。
2人共ポリスに預けた。
安心だ。 
後は今朝の出港手配を出来るだけ早くすることのみである。
その時の時間、02時30分。
by yosaku60 | 2017-03-22 06:54 | 日本=船員・船長時代 | Comments(0)

ドミニカからの密航者(その16 逃亡Bの7)

12-4   リオン捕捉

日が変わり、10月29日 00時45分、
乗組員Aグループが桟橋の各所定位置で動くものを見張っていたとき、
だれかが歓声を挙げる。
桟橋と陸上にかけられた橋の上を5人のポリスに囲まれて、
服を濡らしたリオンが連行されて来る。 

前日の夕方はポリスなんら動かず。
深夜になって乗組員がまだ捜索を続けているので、
その熱心さにほだされて動き出す。
たまたま前日の捜査で仲よくなっていたポリスがいた。
そのことも幸いし協力的であった。

00時頃より2名のポリス桟橋下に入り、
3~4名のポリス、ここはと思われる上陸地点で待ち構える作戦をとった。

桟橋近くは乗り組員10名の目がみている。
こういう監視下の中、ポリスが張っている岸辺に、
泳ぎ疲れたリオンが上がって来て捕まったのである。
.........(経費としてポリスへの感謝品贈答費用発生)

.........

(解説)

リオンを捕まえた時、ホッとした。
同時に、もう逃がさない....と自分に誓った。
by yosaku60 | 2017-03-20 09:32 | 日本=船員・船長時代 | Comments(0)

ドミニカからの密航者(その15; 逃亡Bの6)

12-3  ペドロ再度拘置所へ

話溯る。
14時00分いったん拘置所に入れられていたペドロ本船にやって来る。
事務室前の小トイレの中に入れる。
水があり、トイレができ、事務室に近くいつも見張れるからあである。
ペドロ暴れる。
ポリス手錠をすることをアドバイスする。
ブラジルでは20歳未満の者には手錠をかけれない。
が彼の17歳は嘘、25歳であった。
まして本船はパナマである。
やるのは日本人、やられるのはドミニカン。
緊急の拘束安全面重視で許される筈。
ポリスより手錠100USDで買う。.........(経費手錠購入代発生)

18時00分。
ペドロ暴れ出し手錠いとも簡単に切る
このとき手錠が食い込み手首を傷つける。
再度ドアーのダンパーを壊そうと試みる。  
船長 一航士 ドアーの前で見張ることにする。
中で時々暴れる。
途中で代理店が来る。
この様子を見て再度ポリスに預けたらどうかとアドバイスしてくれる。
リオンの捜索に加わりたいので、できるものならそう願いたいと返答する。
このポリスが来るまで3時間あった。
その間ペドロと最初は互いに文句の言い合いをしていたが、
ある時点、ペドロが自分のこの先がどうなるか尋ね、
それに優しく返答してやった時点からペドロの態度、急に従順になる。

父がどれだけ心配しているか話すと涙ぐむようである。
お金があることのみが幸せでないこと、
世界にはまだ貧しい国があること、
の話にも心から納得するように頷く。

この経験で密航者にも、ある程度情をもって見てやる必要のあること。
わたし自身勉強する。
吉村昭の「破獄」に書かれているとおりである。

以後密航者には決められたルールの中での自由を許した。
22時30分ポリスの銃下の元、ペドロ拘置所に向かう。
脅えるペドロに明日迎えに行くから心配するなと声かける。
.........(経費としてポリス手配、拘置所拘留費用発生)


........

手錠いとも簡単に切る;

どんな風にして、切ったのかとやらせてみると、
両手首を捩じって(交差させて)それを戻すだけ。
痛いとか、手首がちぎれる、とかの感覚を通りこせば、
こんなに力がでるのかと、びっくり。
ただ、ペドロの手首の皮が剥けて、肉がはみでていた。
写真は、私(髭も真っ黒、まだ若い)。
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by yosaku60 | 2017-03-19 07:51 | 日本=船員・船長時代 | Comments(1)

ドミニカからの密航者(その14; 逃亡Bの5)

17時50分 日没。  
辺りが薄暗くなり、積極的捜索は諦め、出てくるのを待つ捜索に切り替える。
全員での捜索から乗組員をAグループとBグループに分け、
交替で捜索を続ける長期戦法に切り替える。 
出港は明朝とした。
代理店に明朝(月曜日)FEDERAL POLICEに出頭して書類を整えて、出港したい旨伝える。
指紋も写真も彼の密航事実のサインも取りつけてある。
あと乗組員の捜索努力を認めて貰えば何とかなるだろう。
代理店は、密航者以外にもやっかいな乗組員の解雇送還者を船長から依頼されていることもあって、早く本船の様なトラブル続きの船追い出したいらしく、クリアランスが出ているから出港していいのではないかという。
そうはいかない。
国と国の問題であり、しかるべき所に正式に届け出て、後のもめごとなくして出港したい。

........

(解説)

全体説明;

船は、経済活動をしており、一日遅れると損金がかさむ。
それも、小さな額ではない。
代理店の出港依頼は、本社からの出港依頼でもある。
その時の私は商船三井の社員ではなく、
期間雇用の雇われ船長だった。
そんな身分であったにもかかわらず、
雇い主の(会社)の指示をはねつけ、出港を延期したのは、
船長として苦渋の判断であり、帰国後の「解雇」を覚悟した。


FEDERAL POLICE; 港湾警備警察隊

クリアランス;  出港許可証。 これがないと出港できない。
          逆にこれが出れば、すぐに出港しなければならない。


国と国の問題;

違う国の犯罪者をその国に解きはなしたという不作為犯罪行為。
本船は、パナマ籍であった。
私もパナマ国の船長免状を受有しており、
乗組員もパナマ国の「船員法」の中で雇い入れをしていた。
で、法的には、パナマ国とブラジル国の問題である.....が、
個人の犯罪となれば、私が日本国籍であることから、日本とブラジルの問題。
by yosaku60 | 2017-03-18 07:53 | 日本=船員・船長時代 | Comments(0)

ドミニカからの密航者(その13; 逃亡Bの4)

この考え方に沿い、
一航士と共にゲートの前のマーケットに行き人集めをする。
100人も集まれば捜索効果あるだろう。
一人$5合計$500.....
大声をだすが物珍し気に人が集まるのみで、
とても捜索集団を作れる状態にはならない。
まあよい。
捜索努力を見せつけたことになる。
次に警察の派出所を回りながら「ポリスは私の船に来い」と現状を訴える。
拒否される。
まあよい。
次いで港湾ポリスの本部に行く。
ポリス増員を依頼する。....(経費としてポリス増員費用発生)
これはいとも簡単に了解される。
最後この増員ポリスが水際でリオンを捕まえたのだから、
この依頼は結果的に成功であった。
この依頼を終え、船に帰る際代理店員に会う。
ペドロの身柄、今晩船に泊めること依頼される。
彼はまだおとなしい、了解する。
船に帰り、捜索の指揮をとる。
日本人が桟橋の下に入り追い出し、
フイリピンが桟橋上の重要地点に散らばり見張ることとする。
ある部分は泳いで探す事とする。
代理店に言ってボートも手配した。
...(経費としてボート手配代発生 代理店払い)

.......

(解説)

この考え方に沿い;

騒々しくすることで努力をしているごとく見せつける.....
という考え方。
ポルトガル語でわあわあ騒いだが、
私のポルトガル語は、片言語。
町を歩く人にどれだけ伝わったか疑問。

一人$5合計$500;

もしも本当に人が集まったらと思い。
お金はポケットに準備して行った。
by yosaku60 | 2017-03-17 01:53 | 日本=船員・船長時代 | Comments(0)


常時ほろ酔い候
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