なんとなくその店に足が向いてしまう。
そんな店が少しづつ出来てきた。
まず、サヌール名物の海辺のレストラン。
Toot Sie という店に寄ることが多い。
行きつけになるには理由がある。
まず、他の店より少し料金が安いこと。
年金生活者にとっては、重要ファクター。
次いで、スタッフのサービスが良いこと。
受け答えの声がはっきりしているのが良い。
特にチーフ役のジャニーという名の写真の女性、
堅物なれど少々面白い。
次いで日本人客が少ないこと。
バリだけに限らないが、日本人観光客は店の構えが豪華であることを好む。
私の価値観にはそれがない。 豪華のところは値段が怖い。
欧米人観光客は料理の値段と質にこだわる。
私の価値観と同じである。
Toot Sie は、見栄えが良くないが欧米人の客が多い。
そして、私だけの価値観、
この店は、角地にあること。
二つの写真は、店の中から見た風景。
左に海岸が見え、前に露天の店が見える。
両方の道を行き交う、人々の風情が微妙に違うのである。
人の往来は絶え間なく続く。
手をつなぎゆったり歩く欧米の年配のご夫婦、
見れば旦那の小指を奥さんが掴むというしゃれた手のつなぎ方。
何の用事だろう、走り抜ける、バリの少年。
籠から溢れる果物を頭上に、背筋を伸ばしてゆくバリ女性。
目を背けながらも見入ってしまう肉がはじけたビキニのお嬢さん。
そんな人間模様が丸見えの角の店、Toot Sie、
南国の果物飲料のほんものさをすすりながら、
ついつい時間を忘れて長居をしてしまう。
だから、
この店に来ると、必ず発するカミさんの言葉、
「そろそろ帰ろう」
普通のカミさんと・・、
悪趣味なオレ・・、
その間の微妙なスレチガイ。
勿論、カミさんは気づいていない!