バリの葬式は、火葬、または一旦土葬した後に堀り起こして火葬する....。
のどちらを選んでも良いが、いずれにしても最後は火葬儀式を行わねばならない。
突然のことで葬儀費用がない場合は、まずは土葬して、
その後火葬儀式の葬儀費用を蓄えることになる。
かといって、この土葬から火葬までの間隔にも、ある決まりがある。
お金が溜まらないからと言って、いつまでも伸ばせる訳ではない。
2~3年の内が良いとされ、最長でも20年以内と決められている。
この20年というのはウク暦であり、我々のカレンダーでは12年に相当する。
土葬から12年の内に必ず火葬儀式を行わなくてはならないってことだ。
下は、トランベン地区のそうした12年に一度の合同火葬儀式.....
の牛型火葬棺。 言ってみれば棺桶だから、この牛も一緒に燃やす。
今回の葬儀、見物人に聞くと「80人の合同葬儀」であるらしい。
と、その横で誰かが「子供も入れると、300人になるヨ」という。
ええ?子供が220人....
ってことは多分、産後間もなく死亡、あるいは死産の子を含むのだろう....
と、その時は思っていた。 が、後で考えてみると、
バリでは、産後6ヶ月以内で死亡した場合、葬儀を行わないってことを思い出した。
であれば、大人の死の3倍にあたる220人の子供の死の意味がわからずじまい.....?
まあ、それはそれとして、次も牛型火葬棺。
葬儀の列の最初は、子供達が運ぶ白い大きなテルテル坊主(カガシかな)
このテルテル坊主まがい、サヌール近辺での葬儀には加わりません。
で、何の意味かもわかりません。
子供達に「写真を撮らせて」と、いうと、
「オレを撮れ、オレだ!」と、競争しカメラに近寄ります。
「それじゃ、写せないよ、並んで!」と、言い聞かせて撮った写真。
この明るさ....輪廻転生のバリヒンドゥーにとって、
火葬は、悲しいことではなく、喜ばしいことなのです。
右がオレの車.......